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ネットフリックス流イノベーションの起こし方──創業メンバーが20年を振り返る

9/4(水) 17:04配信

Forbes JAPAN

日本でも知名度を得たネットフリックス。全世界で1億5100万人が加入している動画配信サービスだ。米国の金曜夜のインターネット帯域の3割程度を占めるなど、今でこそこの分野の代表格だが、創業21年の同社の歴史は挑戦といくつかの失敗の繰り返しだった。

創業メンバーで幹部ミッチ・ロー氏が英Blue Prismのイベントで「イノベーション」をテーマに、ネットフリックスのこれまでを振り返った。


ミッチ・ロー。ネットフリックスの創業メンバーで、現在はMoviePassのCEOを務める

ネットフリックスが解決したかった問題

ローは最初に、評価額が10億ドル越えしたスタートアップ誕生の年表を見せながら、「最近では、毎週ある企業が10億ドル以上の評価額に達している」という。どれも数年前にスタートした企業ばかりだが、共通点は「小さな問題を解決している」ことだという。

「この”小さな問題解決”こそが、イノベーションが起こるところ」と続ける。「スタートアップの醍醐味は、問題解決に当たって技術を使う能力とアイディアの分析」とローは言い、そしてこの速度は加速しているとも指摘した。

評価額10億ドルの”ユニコーン”と言われる企業は毎週のように生まれている

1998年、ローたちもある「小さな問題」を解決したいと思った。米国外の映画やドキュメンタリーが大好きというローは、なかなか手に入らないという問題を感じていたし、別の人はレンタルビデオは返さなければ滞納金が発生することに不満を持っていた。「人は忘れるもの。だから(それまでのレンタルビデオは)体験としてよくない」とローは語る。

ロー、リード・ヘイスティングス、マーク・ランドルフの3人は、シリコンバレーのあるカフェでアイデアを固めた──「ドキュメンタリーでもサイレント映画でもなんでもある大きな中央のインベントリを作り、全米の顧客に利用してもらう。DVDを郵便で送り、好きなだけ維持して不要になったらその封筒で返す」だ。

完璧に見えた。自信満々で帰宅したが、家族の反応は冷ややかだった。「ビデオストアはそこら中にあるのに、どうして郵送するわけ?」とローの子供は取り合ってくれなかったという。ローだけではない。ヘイスティングス、ランドルフも家族に一笑されたという。

興味深いのは、レンタルビデオ産業は当時、「横ばい、もしくは下降傾向にあった」という点だ。もう新しいものはないという産業に問題を感じたというネットフリックスの創業の経緯は、ホテル(エアビーアンドビー)、タクシー(ウーバー、リフト)とも通じるものがある。

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最終更新:9/4(水) 17:05
Forbes JAPAN

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