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Netflixが「The OA」を打ち切っても、そのムーヴメントは止められない

9/6(金) 12:12配信

WIRED.jp

ソーシャルメディアでここ数週間ほど見かける「#SaveTheOA」のハッシュタグは、少しばかり皮肉めいて見える。何の話をしているか見当もつかない人のために説明しておくと、「The OA」はNetflixオリジナルのSFドラマだ。視聴者数はそれほど伸びなかった一方で、一部のファンの間では非常に高い評価を得ている。

Netflixドラマ「The OA」は、週末にぶっ続けで観るべき

ところがネットフリックスは、シーズン2でこのドラマを打ち切りにすることを8月5日に明らかにした。その結果、ファンがドラマの存続を訴えるキャンペーンを始めたのだ。「コミカレ!!」や「ヴェロニカ・マーズ」など視聴者の強い要望によって復活を果たしたドラマは過去にも例があるが、The OAが特殊なのは、このキャンペーンがネットから現実世界に移行したという点にある。

ネットとリアルでファンが“反対運動”

例えば、クラウドファンディングサイト「GoFundMe」で募った資金でニューヨークのタイムズスクエアの電光掲示板に広告を出し、作品に登場する「動作(ムーヴメント)」という奇妙なダンスのような動きを集まったファンが再現してみせるパフォーマンスが行われた。ちなみにGoFundMeでのファンディングは、わずか24時間で5,000ドル(約53万円)以上の支援を集め、ビルボード広告にはファンの描いたイラストなど多彩な二次創作物が使われた。

実際に町に繰り出してのキャンペーンは、東海岸だけでなく西海岸でも行われた。ロサンジェルスでは、「アルゴリズムは物語を語ることはできない。それができるのは人間の心だ」というプラカードを掲げたファンが、ネットフリックスの本社ビルの前に居座った。ハンガーストライキをしたファンまでいるという。

キャンペーンの始まりはハッシュタグだったかもしれない。だが、The OAは安易で怠惰なネットの世界をはるかに超越した次元にまで拡大したのだ。もちろん、ネットでの動きも活発に行われている。例えば、署名活動サイト「Change.org」では、ドラマの打ち切りが明らかになってからこれまでに80,000人近くの署名が集まった。

人気ドラマの制作打ち切りを巡っては、昨年5月にフォックスが「ブルックリン・ナイン・ナイン」をシーズン5で終わりにすると明らかにした直後からTwitterで存続を求める声が高まり、数日後にはNBCが作品を引き取って制作を続けることが決まった。ただ、The OAに関しては少し違ったことが起きている。そしてこれを観察していくと、動画配信の時代にあってテレビドラマの世界がどのように動いているかを理解できるはずだ。

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最終更新:9/6(金) 12:12
WIRED.jp

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