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消費税10%の「軽減税率」日本全国でこれから「大パニック」になる

9/6(金) 7:01配信

現代ビジネス

複雑怪奇すぎる!

 10月に消費税率が8%から10%へ引き上げられるのにあわせて、飲食料品などの生活必需品の税率を8%に据え置く「軽減税率」が導入される。

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 ところが、どこまでの商品が軽減税率の対象で、どこからが対象外か、制度の仕組みはまさに〝複雑怪奇〟なものとなりつつある。

 「なぜ、自分の買ったものは10%とられるんだ」「申し訳ありません、よく分かりません」ーー。全国のスーパーでは、こんなやりとりが、怒る客と、オロオロする店員の間で繰り広げられる可能性は高い。

 軽減税率が、消費の現場に大混乱を引き起こしかねない事態になってきた。

 そもそも、軽減税率とはどんな制度かおさらいしておこう。

 軽減税率とは、所得の低い人の家計負担が消費税増税で強まるのを和らげるため、生活必需品などの消費税率を8%のまま据え置こうというものだ。

 同じような制度はヨーロッパなどで採用されており、世界的には珍しいものではない。販売現場での作業が煩雑になる恐れがあることから、もともと自民党には慎重論が多かったが、公明党が強く主張し、導入が実現した経緯がある。

 そんな軽減税率の対象となるのは、「飲食料品」と「新聞」だ。

「外食」「酒」「電子版新聞」は対象外です…

 このうち「飲食料品」は、人が飲んだり食べたりするために提供される品物のことを指す。

 しかし、食べたり飲んだりするものすべてが同一に扱われるわけではない。

 じつは店から持ち帰って食べる物は消費税は8%のまま据え置かれるが、レストランなどで提供を受け、その場で飲食する「外食」は対象とならず、消費税は10%が課される。

 ビール、ウイスキーといった「酒類」も対象外で、やはり10%だ。

 このように「飲食料品」といっても「どこで食べるか」「どのような商品か」によって軽減税率の対象になるか否かが分かれるため、消費者からすればとてもわかりにくい制度となるわけだ。

 では「新聞」はどうか。

 新聞は、週2回以上発行され、定期購読されているものが対象となる。

 家庭に毎日届けられる紙の新聞は8%のままだが、駅の売店などで買う新聞は定期購読でないので軽減税率の対象外となり、10%が適用される。最近、利用者が増えている、インターネット配信による「電子版」の新聞も軽減税率の対象外で、10%だ。

 ちなみに、「新聞が生活必需品あつかいとなり、軽減税率の対象になるのはおかしいのではないか」という批判がある。業界団体の日本新聞協会はホームページ上で、「欧米をはじめ先進諸国では、食料品などの生活必需品や活字媒体への税負担を減免する制度がある」「活字文化は単なる消費財ではなく『思索のための食料』という考え方が欧州にはある」と説明しているが、「納得いかない」という声も多い。

 結局、消費税増税による値上がりを避けたい新聞業界と、新聞を軽減税率の対象とするかわりに消費税増税への反対の論陣を張ってほしくない政府の利害が一致した結果といえそうだ。

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最終更新:9/6(金) 7:01
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