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「異常なアンチ外国人感情」で暴動頻発─南アフリカでなにが起きているのか

9/7(土) 15:00配信

クーリエ・ジャポン

今、南アフリカが揺れている。

英紙「テレグラフ」が、「9月2日、ヨハネスブルグ近郊で反移民デモ隊による暴動が広範囲に渡って発生し、5人が死亡した。警察はゴム弾を使って沈静化しようとしている」と報じた。

「アフリカ最大で最も裕福な都市であるヨハネスブルグの、大部分から人の姿は消えた。南ア以外のアフリカ諸国から来ている『外国人』に向けられる暴力行為を避けるために、多くの労働者や通勤者、学校に通う子どもたちが自宅から出ないようにしているからだ」

「暴動が起きて2日目には『外国人』が経営する多くのお店が襲撃され、異常なほどにアンチ外国人の感情をみせる、数百人規模の街頭デモ活動が起きている」と続ける。

国民の怒りが外国人へ向いた

南アで何が起きているのか。

英紙「ガーディアン」によると「9月1日に始まった暴力行為は、ヨハネスブルグ中心部に暮らす地元民らが、外国人らの関与が指摘される違法薬物取引に反対するデモ行進をしたことで始まった。反対派は店などを襲撃、暴力行為は近くの都市プレトリアにも広がり、外国人の交易商や労働者なども襲撃された」という。

同紙によれば、正確な数字はないが、南アにはレソトやモザンビーク、ジンバブエ、マリアやナイジェリアなどの周辺国から、大量の移民が仕事を求めて流入している。

一方で、南アは高い失業率に直面しており、多くの国民は「経済」移民が仕事を奪っていると批判する。「2008年には外国人を狙った殺人が続き、当時60人以上の移民が殺された」と指摘している。

ケニア紙「スタンダード」は、シリル・ラマポーザ大統領によるこんなコメントを掲載している。

「わが国民は調和のなかで暮らしたいと考えている。どんな懸念や不満があっても、それは民主的に扱う必要がある。南ア国民が外国人を攻撃することにはどんな正当性もない。南アにおける、外国人のお店や企業に対する散発的な暴力行為の歴史は古い。多くの南ア国民が、高い失業率を移民のせいにしているからだ」

そこには、南ア政治家の思惑も絡んでいるとの指摘も。

アフリカ専門ニュースサイト「オールアフリカ」は、「南ア出身以外のアフリカ人に対する最近の攻撃は、政治家たちによる『国家の主権を守るべき』という主張に直接つながっている。外国人排斥という危険なポピュリズムの傾向が強まることで、外国人への攻撃が起きているのだ」と主張した。

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最終更新:9/7(土) 15:00
クーリエ・ジャポン

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