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「子どもを攻撃してしまう親」の悪しき共通点

9/8(日) 5:50配信

東洋経済オンライン

「言うことを聞かないなら、もう何も買ってあげない」などと脅して子どもを思いどおりに支配しようとする、子どもを罵倒し人格を否定する、必要なものを与えない、子どもの領域を平気で侵害しようとする、兄弟姉妹で格差をつける、しつけと称して暴力を振るう……。いわゆる毒親に悩まされている人は少なくない。
精神科医である片田珠美氏の『子どもを攻撃せずにはいられない親』から、こうした親にどう対処すべきかを解説する。

■親を変えることはそもそも不可能

 まず肝に銘じなければならないのは、この手の親を変えるのはほとんど不可能ということである。なぜかといえば、こういう親の多くが、自分は正しいと思い込んでおり、子どもを攻撃している自覚も支配している自覚もないからだ。たとえ自覚があっても、親はあくまでも子どものためにやっていることだと信じている。

 親自身がかなえられなかった夢を子どもに実現させようとして、スパルタ教育を施し、時には暴力を振るっていても「こうすることが子どもの幸せになるのだから、心を鬼にして叱咤激励するしかない」と思っていることが少なくない。

 あるいは、「自分は子どものためにいろいろなものを犠牲にしてきたのだから、子どもを自分の思いどおりにしようとしても許されるはずだ」と考えている場合もある。「三つ子の魂百まで」ということわざどおりで、親のこうした思い込みは、おそらく死ぬまで治らないだろう。

 私自身、母に「お母さんが正しいと思っていることを、私は必ずしも正しいとは思っていない。それに、お母さんの幸福と私の幸福は違う。だから、私の生き方を認めてほしい」というメッセージを送り続けてきたが、母の考え方は変わらなかった。

 そのため、母の幸福と私の幸福は違うという私にとっては当たり前のことを、母に認めさせるのはとても難しいと感じている。80歳を超えた母と向き合うたびに、「この人は自分が絶対正しいと信じている。だから、この人を変えようとしても無理だ」と痛感する。

 そう感じるのは私だけではないようだ。知り合いの40代の女性の話を紹介しよう。

 「母は昔から、私のやろうとすることに、いちいち口出しをしてきました。例えば、中学校でブラスバンド部に入りたかった私に対し、母は『若いうちは体を鍛えなければいない』と反対し、運動部への加入を強制しました。私は仕方なくバスケットボール部に入ったのですが、思いのほか練習が厳しく、中1の後半には挫折。母は、退部によって無駄になった練習着を私に投げつけ、『せっかく買ったのに無駄になったじゃない!  この根性なし!』となじりました。

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最終更新:9/8(日) 5:50
東洋経済オンライン

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