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デニス・ホッパーの監督第2作『ラストムービー』、4K修復版で31年ぶりの劇場公開決定

9/9(月) 18:02配信

リアルサウンド

 デニス・ホッパー監督作『ラストムービー』が、4K修復版で12月20日より劇場公開されることが決定した。

 本作は、インディペンデント映画史上空前の興行収入を叩き出した初監督作『イージー・ライダー』でカンヌ映画祭新人監督賞受賞、アカデミー賞の脚本賞にもノミネートされたホッパーが、最終編集権を含む完全なクリエイティヴの自由を得て念願の企画を映画化した監督第2作。劇場公開は1988年以来31年ぶりで、オリジナルネガから4Kスキャン/4K修復が施された最新素材での上映となる。

 映画撮影のために南米ペルーの村に赴いたスタントマンのカンザスは、撮影後ドラッグに溺れ、放蕩にふけるうち、映画作りを模した村での奇妙な儀式に巻き込まれる。やがて虚構と現実の境目を飛び越えためくるめく世界へと突入する。

 本作は、当時ユースカルチャー市場を取り込むために、予算100万ドル以内で監督に最終編集権を保証するかたちで、ピーター・フォンダの『さすらいのカウボーイ』、モンテ・ヘルマンの『断絶』、ジョージ・ルーカスの『アメリカン・グラフィティ』とともにユニバーサルが製作した1本である。

 脚本は、ホッパーが兄貴と慕ったジェームズ・ディーン主演の名作『理由なき反抗』を書いたスチュワート・スターン。ホッパーは次第に正気を失い狂気に陥る主人公カンザスを自ら演じ、ベテラン女優ジュリー・アダムス、映画監督のサミュエル・フラー、先日惜しくも他界した盟友ピーター・フォンダ、ロックの殿堂入りも果たしたママス&パパスのミシェル・フィリップス、本作の音楽も手がけたシンガーソングライターのクリス・クリストファーソンなどが共演した。

 編集作業が1年にわたるという狂気に満ちたその創作は混迷を極め、1971年ヴェネチア国際映画祭で好評を博すものの、難解な内容と前衛的な構成に困惑したユニバーサルのトップの再編集指示をホッパーが断固拒絶、映画は短期間での公開後ほぼお蔵入りとなった。この騒動でハリウッドから干されたホッパーは酒とドラッグに溺れ、映画監督としてはその後約10年間の空白期間を迎えることとなった。

 1971年当時ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコの3都市で小規模の上映が行われたが、昨年のリバイバル上映まで全米で公開されることはなく、日本では1988年、当時アメリカ国外で初めて劇場公開されるも、その後のVHS発売以降一度もDVDやブルーレイ化、テレビ放送もされていない。

リアルサウンド編集部

最終更新:9/9(月) 18:02
リアルサウンド

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