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九月場所が見納め! お相撲さん19人の夏着物ファッションショー

9/10(火) 11:10配信

FRIDAY

9月8日に初日を迎えた大相撲九月場所。8月26日に発表された新たな番付表では、大関・豪栄道と栃ノ心がカド番、右膝のケガで2場所連続休場していた貴景勝は関脇に陥落してのスタートとなっている。横綱・白鵬は今月3日に日本国籍を取得し、日本人として初めての本場所。しかし、初日の取り組みで右手を骨折してしまい、休場することになってしまった。波乱の幕開けとなった九月場所だが、毎日熱戦が繰り広げられることだろう。

【写真】四股名、地元愛、祈りetc...力士全19人のオシャレな着物一挙見せ! 

力士の強さが一目でわかる番付表は、単なる“順位表”というだけではない。きものコラムニストの朝香沙都子さんはこう語る。

「番付はいわば、彼らの“地位”なんです。上に行けばお給料が高くなるだけでなく、日々の生活で許されることも増えてきます。例えば、着用が許される服の変化があります。力士の着る物にはおおよその規定があり、番付の地位によって着用できるものが変わるんです。

序の口・序二段までは、冬でも浴衣かウールの着物を着ることになっています。どんなに寒くても、履き物は素足に下駄でなければなりません。博多帯や襟巻、コート、足袋の着用が許されるのは幕下から。紋付羽織袴や畳敷きの雪駄が許されるのは十両から……と、細かく決められているんです。この規定が力士の向上心を煽る効果につながっているようにも感じます」

朝香さんは15年ほど前から相撲観戦に足を運ぶようになった。以前よりも相撲人気が高まり、なかなかチケットを手に入れるのが難しくなったというが、角界が盛り上がってきたと思うと感慨深いという。彼女が取り組みのほかにも「見てほしい!」と語るのは、力士の着物姿だ。

「夏の着物姿を見ることができるのは、五月場所と九月場所。取り組み後は浴衣になってしまうので、会場入りの際にしか目にすることができません。土俵上での廻し姿や、かしこまった場所での紋付羽織袴姿を見ることがあっても、会場入りの際にしか見ることができない着物姿は意外と知られていないもの。勝負に向かう前とあって、たたずまいも凛としています。『入り待ち』も、大相撲観戦の魅力のひとつですね」(朝香さん、以下同)

というわけで、朝香さんが撮りためたお相撲さんたちの夏着物コレクションを大紹介!



◆オーソドックス

「そもそも場所入りで着物を着ることは、十両以上の力士にしか許されていません。着物は、四股名にちなんだものが多く見受けられます。シンプルに漢字で名入れした染め抜きのものや、フォントにこだわったもの、名前に入っている漢字から意匠を取り入れたものなどがあります」

◆〇竜電

「鮮やかな藤色の染め抜きのお着物です。竜電は着付け方がザ・正統派。歩き姿まで美しく、お手本のような着こなしです。余談ですが会場内でお支度をする力士も多く、入りのときはちょんまげを結っただけの人の方が多いんです。試合前の着物姿で大銀杏を結っているのはうれしいですね」

◆〇妙義龍

「名前にちなんだ黒地に龍の意匠の妙義龍。彼も大銀杏を結っていますね」
妙義龍は完全フルオーダーの竹かごバッグや、象革のカバンなど、匠が作ったメイド・イン・ジャパンのバッグを集めているのだとか。

◆〇矢後

トンボは前にしか進まず、退かないところから、“勝ち虫”と言われ、戦国武将が縁起を担いで好んだ意匠。浴衣の柄に取り入れる力士も多い。
「彼はトンボの幼虫である『ヤゴ』と同じ名前。“将来、オニヤンマになる”と常々語っていたそうです。オニヤンマの意匠を着ている姿は、矢後の成長を見守ってきている相撲ファンにとって、感慨深いものがあります」

◆〇阿炎

「名前にちなんで“炎”の意匠です。阿炎は着物の着方が個性的です。丈を短めに着たり、昔の書生さんのように襦袢のかわりにスタンドカラーのシャツを着ていることもあるんですよ」

◆〇玉鷲

「正面には名前の染め抜き、背中には“大ワシ”が描かれています。実はよく見ると、帯にも“玉鷲”と四股名が織り出されています」

◆〇炎鵬

「正装着にも使われる、夏物生地の王道“絽”の織物です。羽織袴は十両よりも番付が上でないと着られないため、番付上位のお相撲さんにしか見られない格好です」

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最終更新:9/12(木) 22:15
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