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講談って何?──神田松之丞に訊く講談の美

9/10(火) 8:11配信

GQ JAPAN

閑古鳥が鳴いていた講談の世界に現れた救世主は、「講談の本来の力を発揮させただけ」と、自身の功績をいたって謙虚に語った。

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“チケットが取れない講談師“として脚光を浴びる神田松之丞は、講談をこう定義する。「歴史上の人物とか物語をノンフィクションのように見せかけてしゃべる。その実、すごく脚色はしていて、それは演者に委ねられます」。一方、市井の人々の面白おかしい話を聞かせるのが落語だ。

自身の講談が人を惹きつける理由を、本人はこのように分析する。「昔から講談はすばらしいものですが、近寄りがたいイメージがあった。だから初めて聞いた人でもわかりやすくて楽しいなって思っていただけるように、初心者用の講談にしているかもしれませんね」

具体的には、継承した物語の冗長な部分を削ったり、現代人の感性に合わせてふくらませたりする作業を行った。「受け継がれてきた物語ってすごく面白いんですよ。だから宝物を発見した感じで、それをシェアしたいという思いです」

テレビのバラエティ番組をはじめ、様々なメディアに登場するのも、講談師の存在を身近に感じてほしいからだという。 「面白いもんでね、芸人って目の前の客にウケたいから、客が常連ばかりだとおじいちゃん向けの講談になる。でも最近は新しい人が来てくれるようになって、ほかの講談師の話も、聞きやすい講談になっているように感じています」

とにかく一度聞きに来てほしい。講談の“中興の祖“は、そう語気を強めた。

神田松之丞 講談師

1983年東京生まれ。立川談志に魅せられて、演芸の道を志す。2007年に、後に人間国宝に認定された神田松鯉に入門。2020年に真打昇進と同時に六代目神田伯山を襲名する予定。

https://www.matsunojo.com

毎週金曜日21:30より、TBSラジオ『問わず語りの松之丞』をオンエア中。

Words サトータケシ Photo マチェイ・クーチャ

最終更新:9/10(火) 8:11
GQ JAPAN

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