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「表現の不自由展」津田大介氏の神戸市シンポ中止 「市議の圧力」と批判の声

9/10(火) 11:05配信

週刊金曜日

 ジャーナリストの津田大介氏が芸術監督を務める国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止になった煽りで8月18日に神戸市で予定されていたシンポジウムが中止になった。津田氏を招くことへの抗議電話が殺到し主催の神戸市などが中止を決めたが、一部市議が運営事務局の幹部を呼んで面談した翌日の決定だった。

 シンポジウムは市と実行委員会が9~11月に開く「アート・プロジェクトKOBE2019:TRANS―」のプレイベントとして、津田氏ら3人を招いて「アートは異物を受け入れるのか」をテーマに議論する企画だった。実行委員会事務局の神戸市民文化振興財団によると、抗議電話は8日から殺到し中止を発表した9日までに300件近くあり、脅迫するような電話はなかった。

 電話が殺到する前の7日、自民党の上畠寛弘市議がツイッターで「シンポジウムに津田大介氏を呼ぶことは断固反対」とし、事務局の電話番号を掲載。翌8日には上畠市議と日本維新の会の外海開三市議が同財団の古川厚夫専務理事らを呼んで面談している。その結果について上畠市議はこうツイーとしている。「古川専務理事は(中略)外海議員と私の懸念を理解され、速やかに実行委員長の理事長に報告するとの事。これから市長とも面談するようです」

 同財団の担当部長は、中止の理由について「シンポジウムの議論が混乱し、公平な場で広範な議論を交わすという目的が達成されなくなる」とし、中止決定は「実行委員会のコアなメンバーで方向性を決めた」と説明。久元喜造市長の関与については否定した。報道各社の取材によると、津田氏は「中止もやむをえない」との立場だ。これに対し各種市民団体は「一部の市議が主催者に圧力をかけ、表現の自由を侵害し中止に追い込んだ」として、シンポジウム開催を求める署名運動を始めた。

(平野次郎・フリーライター、2019年8月30日号)

最終更新:9/10(火) 11:07
週刊金曜日

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