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「今まで大丈夫だったから」が危険な理由

9/10(火) 12:13配信

Wedge

 過去のデータを見る事は重要ですが、それに頼り切る事は危険だ、と久留米大学商学部教授の塚崎公義は説きます。

バブル期の銀行融資は過去のデータの過信が一因だったかも

 バブルの頃、銀行は不動産を担保にした融資を積極的に行っていました。その理由の一つは、「昨年度は、不動産担保の融資が全く焦げ付かなかった。不動産担保融資は安全だ」という理屈にあったのかもしれません。

 部下から「昨年のデータを見て下さい」と言われると、上司としては反論しにくいですね。客観的なデータほど説得力のある物はありませんから。

 しかし、過去のデータはあくまでも過去のデータですから、これを見て物事を判断するのは、バックミラーを見ながら運転するようなものなのです。気をつけましょう。

 実際、バブルの時には「土地の値段は一昨年も昨年も上がったから、今年も上がるだろう。そうなれば、不動産担保融資も無事に回収できるだろう」という「勝手読み」が「地価暴落による融資の大量焦げ付き」という悲劇を生んだわけですから。

 バブルが崩壊してから、「バブル期は土地神話を信じたのが失敗だった」と言われました。戦後の地価が一貫して上昇を続けたことから「地価は下がらない」と信じる人が多かった、ということのようです。

経済構造が変化すると昔のデータは危険になる

 バブル崩壊後の長期低迷期には、失業者が大勢いました。そんな時に米国の景気が悪化して輸出が減ると大変です。輸出企業が倒産して失業者がさらに増えてしまうからです。

 失業者は、所得がありませんから、消費を控えざるを得ません。そうなると、個人消費が減り、個人向けの商売をしている会社の業績が不振になって倒産が増え、さらに失業が増える、といったことも起こりました。

 そこで、「米国の景気が悪くなると、日本の景気も悪くなる」という関係が明確に存在していたわけです。

 しかし、少子高齢化による労働力不足の時代を迎えて、状況が変化しているかもしれません。もしかすると、米国の景気が悪化しても日本の景気への影響は小さいかもしれません。

 それは、輸出企業が倒産して失業した人が、今ならば労働力不足に苦しむ飲食店等々に就職できるので、「所得がないから消費が出来ない」という人が出てこないからです。

 そうなると、米国の景気が悪化しても日本の個人消費は減らず、個人向けの商売をしている会社の業績は悪化せず、従って失業も増えない、ということになるのかもしれません。

 そこで筆者は「仮にリーマン・ショックと同じことが起きても、日本経済の落ち込みは当時より相当小さなもので済むだろう」と考えています。もちろん、そんな実験はして欲しくありませんが(笑)。

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最終更新:9/10(火) 12:13
Wedge

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