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【’90s名車列伝】“ライダーを育てるバイク” ドゥカティ・900SS 唯一無二の魅力を探る(後編)

9/10(火) 10:30配信

モーサイ

1年くらい前から、“人生で一度は本気のスーパースポーツを買って、速さを追及してみたい”と考えるようになった僕は、今年の5月にトライアンフのデイトナ675を購入した。
それから約3ヵ月が経過し、デイトナのある生活はそれなりに充実しているのだけれど、パワーハウスが手がけた900SSに乗った今現在は、この企画をあと3ヵ月早くやっていれば……と、やや後悔している。
僕はデイトナを通して、昨今のスーパースポーツに少なからぬ疑問を持つようになったのだが、900SSはそれに対する答えを持っていたのだ。

※本記事は別冊Motorcyclist2011年9月号に掲載されていたものを再編集しています。

自分の中の感覚が研ぎ澄まされすべての神経が活性化する

久しぶりの900SS試乗でまず感心したのは、走り出した瞬間から自分の中のあらゆる感覚が研ぎ澄まされてくることだった。
頭でそう思っただけではなく、目、耳、手、足、腰、尻などに伸びた神経が、このバイクを理解しようと活性化し始める。
こういった感触は、デイトナを筆頭とする今どきのスーパースポーツではなかなか得られないのだが、なぜ得られないかを改めて考えてみたところ……。

話は簡単だった。
今どきのスーパースポーツは特に感覚を研ぎ澄ませなくても、ある程度の速度までは簡単に速く走れちゃうのである。
例えば峠道でコーナーに入っていくとき、900SSの場合はブレーキングと倒し込みのポイントをきちんと考え、適切なタイミングでシフトダウンしてエンジン回転数をオイシイ領域に保とうという意識が自然に芽生えるが、今どきのスーパースポーツはかなり無造作にコーナーに入っても、シフトダウンをさぼってエンジン回転数が急速に下がっても、何食わぬ顔でコーナーをクリアしてしまう。

もちろん、技術的に優れているのは今どきのスーパースポーツのほうだろうし、それだってサーキットでタイムを切り詰める場合は、感覚を研ぎ澄ませてきちんとした操作を行う必要があるんだけれど、僕は常識的な速度で走っている段階で、操る手応えを存分に感じさせてくれる900SSのほうが、一般公道を走るバイクとしては正しいと思った。

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最終更新:9/10(火) 10:30
モーサイ

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