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吉本ばなな「自分に嘘をつかない生き方」を叶えるため実践していること

9/10(火) 14:54配信

webマガジン mi-mollet

小説家の吉本ばななさんと、ホ・オポノポノの実践者で友人の平良アイリーンさんによる『ウニヒピリのおしゃべり ほんとうの自分を生きるってどんなこと?』(講談社)が刊行されました。刊行に先立ち、お二人と平良アイリーンさんの母で、本の中でも度々話題にのぼる平良ベティーさんの三人による講演会「自分に嘘はつかない、粋な生き方」が開催されました。その模様を前編と後編にわけてレポート。前編では、吉本さんが「自分に嘘をつかない」ために心掛け、実践していることを中心にご紹介します。

 

【SITHホ・オポノポノとは】
ネイティブハワイアンの伝統的な問題解決法「ホ・オポノポノ」。これを、ハワイ伝統医療のスペシャリストで「ハワイの人間州宝」(1983)故モーナ・ナラマク・シメオナ女史が現代社会で活用できるようにアレンジしたのが「セルフ アイデンティティ スルー ホ・オポノポノ(SITH)」です。平良ベティーさん(写真左)は、SITHホ・オポノポノ・アジア事務局代表、 平良アイリーンさん(写真右)は、広報担当を務めています。

人の目を気にして空気を読んでいたら、書きたい気持ちがダメになっていた

平良アイリーンさん(以下、アイリーン) 今すぐ嘘をつく思考をやめたいと強く思って生きてるんですが、「嘘はつきたくない」と思った出来事はありますか。

吉本ばななさん(以下、吉本) 私にとっての嘘は、「仕事ってこういうものだ」「みんなやっているんだ」「そうやってみんなでこの業界を回しているのだから、抜けてはいけない」という気持ちでした。本を作ることは、原稿を書き、ゲラが何回か出て、打ち上げして、本が書店に並び、サイン会をして…と流れがかなり決まっていて、ある時、刷り上がった本を手にして「また本を出したな」と思ってしまったんです。「次は出せないかも」と思わなければいけないのに。このままのやり方で、小説家を職業として続けていけば、書く気持ちすらもダメになってしまうと思いました。

そんな時、サイン会の代わりに名刺交換会をしたり、実験的なことをしてらっしゃる森博嗣先生に出会い、やり方を変えようと決心したんです。誰かに帯を書いてもらったら、そのお礼に書くといった日本的な仕事の在り方から離れることは、本当に大変でしたね。「このままのほうが楽だな」と、途中で何度もやめようと思いましたが、書くことをやめないで済むように、事務所をたたみ、自分でメディアを作り、10年かけてやり遂げました。

続けてみて、何かを変えようというのは、“試練”ではなく“過程”だとわかりました。その過程で、一番きつかったのは、人の目でした。「そんなことして大丈夫?」という人の目だったり、「今まで通りにやろうよ」という編集の人たちからの空気。もし、あの10年間で空気を読んでいたら、とても耐えられずあきらめ、同じことを続けていたと思います。

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最終更新:9/10(火) 14:54
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