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ぽっちゃりスラッガーの系譜を継ぐか。 その候補が社会人野球に2人いる

9/10(火) 6:37配信

webスポルティーバ

そして、もうひとりがパナソニックの片山勢三。こちらは正真正銘のドラフト候補だ。

「(門司学園)高校時代は、ドカベン2世と言われていました。実際、高校の監督と香川(伸行)さんが知り合いで、練習を見に来てくれたこともありました」

 片山は甲子園出場経験こそないが、高校通算32本塁打を放ち、名門・九州共立大に進学。リーグ戦では2度の本塁打王を含め、通算14本塁打を記録。大学4年で出場した神宮大会でも2本塁打を放った。

 パナソニック入りした昨年は、春先から4番に定着したが、都市対抗の近畿予選で不振に陥った。だが、スタメンから外れた都市対抗本戦で代打本塁打。それがきっかけとなり持ち前の打棒が復活。昨シーズンの公式戦で6本塁打、打率.414をマークし、目標だったベストナイン(指名打者)を獲得した。

 社会人野球の門司鉄道局(現JR九州)でプレーした今村隆行氏を祖父に持ち、少年時代はよく打撃の手ほどきを受けた。そんな祖父の影響もあり、社会人野球の世界に飛び込んだが、1シーズンを過ごし、手応えを感じたことで欲が出た。

「目指すのはドラフト上位指名。ただそれには、守備が課題ですね」

 たしかに、いかに長距離砲であっても指名打者専門ではプロの需要は低い。今シーズンはサードの挑戦から始まったが、試行錯誤しながら今は一塁に落ち着いた。高校時代は捕手だったため、ショートバウンドの処理には自信があるが、「守備に神経を使ってしまい、シーズン当初は不振でした」と、都市対抗予選では指定席だった4番の座を譲った。

 やがて、守備にも慣れ自信を掴むと、打棒も復活。今年の都市対抗では4番に座り、ホームランこそ出なかったもののチームをベスト8へと導いた。

「山川さんや中村さんの存在は、プロを目指すうえで励みになります。参考にしているのは、ガーンといく山川さんより、中村さんの柔らかさですね。あの右手の使い方、力まないスイングが理想です」

ちなみに、ホームランを確信した時のバットの投げ方が誰かに似ていると思って聞くと、片山は「ノリさんをマネました」と、同じ中村でも中村紀洋(元近鉄など)の方だった。

"ノリさん"もぽっちゃりとまではいかないが、やや小太りのホームラン打者だった。

 はたして、プロの"ぽっちゃりスラッガー"の系譜に、片山も連なっていくのだろうか......ドラフトが待ち遠しい。

楊順行●文 text by Yo Nobuyuki

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最終更新:9/10(火) 6:37
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