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中日はドラフトで奥川の指名を避けるべき?

9/11(水) 11:03配信

週刊ベースボールONLINE

中日のドラフト1位は、果たして……

「週ベ」中日担当として、何度もドラフト系記事の中で触れてきたが、中日の今年のドラフト1位は奥川恭伸(星稜高)で決まりだろう――と、今年1月に発表されたスカウト陣の新陣営を見て思っていた。北陸地区担当を新設し、星稜高OBの音重鎮氏を配置したのは、誰に聞くまでもなく“奥川シフト”であると確信していたからだ。

【連続写真】奥川恭伸(星稜高)のピッチングはここがすごい!

 今年の候補は、奥川に佐々木朗希(大船渡高)、西純矢(創志学園高)、及川雅貴(横浜高)を加えた“四天王”に、森下暢仁(明大)、立野和明(東海理化)と、投手に逸材がもりだくさん。中日が奥川を指名しても、多くて2、3球団の競合に落ち着くだろうと思っていた。

 しかし、8月30日から9月8日まで、韓国で行われたU-18ワールドカップでは、佐々木と奥川の差が浮き彫りになった。1試合の先発のみだが、7回を18奪三振で能力の高さを示した奥川と、血マメができてしまい、1試合1イニングだけの登板に終わってしまった佐々木。全国の舞台での経験値の違いやタフさ……。最速163キロ右腕の佐々木よりも、“即戦力”の評価は奥川のほうが高いだろう。

 だが、もう1人、この大会で評価を急上昇させた選手がいる。石川昂弥(東邦高)だ。石川は今年春のセンバツの優勝投手となったが、本職は三塁手。右打ちの強打者で、将来的にも野手として勝負したい意向だという。8月26日に行われた、大学日本代表との壮行試合(神宮)でも、二塁打2本を含む3安打の猛打賞。木製バットで、“格上”の大学生相手に鋭い打球をかっ飛ばした。U-18W杯でも、打率.333の1本塁打、9打点。全試合で四番に座った。右打ちの強打者が欲しい球団には、まさに打ってつけだろう。今まで「ドラフト上位候補」だった石川だが、これで一気に「ドラフト1位候補」へと踊り出た。

 中日の指名方針は“地元重視”が基本。石川という愛知の逸材が欲しくないはずがない。現在、チームの主力野手で25歳以下は高橋周平と京田陽太のみで、2人とも左打ちの内野手。未来の主力と期待される根尾昂も同じだ。右打ちの内野手は、まさしく補強ポイントと言える。さらに、石川は広いナゴヤドームでも長打を狙えるポテンシャルも秘める。

 そこで中日は奥川ではなく、石川を1本釣りできる可能性に賭けてみてはどうだろう。もちろん、石川だって競合となる可能性は大いにある。だが、石川のバットから生まれるあの飛距離に、どうしても夢を抱かずにはいられない。石川は、長年求め続けてきた「竜の和製大砲」になれる逸材なのだ。


文=依田真衣子 写真=BBM

週刊ベースボール

最終更新:9/11(水) 11:42
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