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ビジネスメディア勢が、コンテンツスタジオに投資する理由:B2B クライアントが狙い

9/11(水) 17:01配信

DIGIDAY[日本版]

いわゆるビジネスパブリケーション/ビジネスパブリッシャーは現在、自社コンテンツスタジオに積極的に投資している。オーディエンスとデータインサイトを武器に、彼らは自らをB2Bマーケターにとって理想のパートナーと位置づけているのだ。

B2Bデジタル広告市場が拡大するなか──米デジタルマーケティングリサーチ専門会社eマーケター(eMarketer)の見積もりでは、2017年以来、米国だけで10億ドル(約1060億円)の成長を遂げた──ダウ・ジョーンズ(Dow Jones)、ブルームバーグ(Bloomberg)、ビジネス・ジャーナル(The Business Journals)、インク・メディア(Inc. Media)といったビジネスパブリッシャー勢が、ニッチな顧客プロファイルをターゲットにするB2Bマーケターを引きつけるべく、自社コンテンツスタジオおよびインサイトに投資を続けている。ダウ・ジョーンズとブルームバーグがコンテンツストラテジーに関するテクノロジーパワードインサイトを顧客に提供する一方、ブルームバーグ・メディア・グループ(Bloomberg Media Group)は2017年に導入した独自のAIツールAiQを利用し、ターゲットオーディエンスにカスタムコンテンツを供している。

2019年前半、ダウ・ジョーンズは提供しているのがデータパワードサービスである点を強調するため、自社スタジオを改名した。インク・メディアはパフォーマンスメトリクスが見られる独自のテクノロジープラットフォームへのアクセスを顧客に供している。ビジネス・ジャーナルは43に上る地方都市を網羅するスタジオを運営し、大企業と中小B2B広告主の両者からなり、現在急速にその数を増やしている定期購読者のニーズに応えている。

有力なセールスチャンネル

ブランデッドコンテンツはB2Bオーディエンスの大半が有益と見なしており、だからこそ自社プラットフォームにおいて極めて有用だと、パブリッシャー勢は断言する。実際、ビジネス・ジャーナルが先頃実施した調査では、ブランデッドコンテンツをもっと見たいと思う定期購読者が78%に上った。「この手のオーディエンスにはP2P(ピアツーピア)マーケティングが極めて効果的だ」と、インク・メディアのVP兼編集人リチャード・ラッシー氏は語る。

ビジネス・ジャーナル・コンテンツ・スタジオ(The Business Journals Content Studio)は、ほぼすべてB2Bクライアントからなる常連客のためにネイティブ広告を制作している。2016年に同スタジオを立ち上げて以来、同社は213%の増収を達成した(収益額は明かしていない)。同社の一般的なコンテンツパッケージは5000ドルから7万ドル(約52万円から約740万円)で、2019年度は1800のブランデッドコンテンツのパブリッシュを考えており、コンテンツ数はこの2年間で29%増となる。同スタジオのエグゼクティブディレクター、トム・ニーダム氏によれば、ブランデッドコンテンツはいまや同社でもっとも急速な伸びを見せるデジタルセールスチャンネルだという。実際、同社のブランデッドコンテンツは世界屈指の大手会計事務所デロイト(Deloitte)、プロフェッショナルサービスファームKPMG、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)、ニッセイ・ウェルス生命保険、米保険会社カイザー・パーマネンテ(Kaiser Permanente)といった大企業の顧客にも、2019年現在256を数える新規のネイティブ顧客にも好評を博している。 同スタジオの従業員はわずか5人だが、「大勢のフリー編集者およびライター陣」に仕事をアウトソースしていると、ニーダム氏は語る。

ブランデッドコンテンツ事業インク・スタジオ(Inc. Studio)を始めて以来、カスタムコンテンツへの投資が明らかに急増していると、インク・メディアは語る。同社の顧客の多くが広告費の投入先をディスプレイメディアからカスタムコンテンツに切り替えたからだ。「5年前、カスタムコンテンツは弊社の業務の10%程度だった。それがいまや40%に近い」と、それ以上の具体的な数字は明かさなかったが、ラッシー氏は断言する。

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最終更新:9/11(水) 17:01
DIGIDAY[日本版]

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