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雑貨専門店『ロフト』が「なぜ今、食?」

9/11(水) 5:00配信

商業界オンライン

生活雑貨とは切り離せない「食」を扱うことにした

  約30年前、「渋谷ロフト」は一世を風靡した。1987年当時、西武百貨店は飛ぶ鳥を落とす勢いで、渋谷店横にオープンさせた生活雑貨の専門店「シブヤ西武ロフト館」(現・渋谷ロフト)は、おしゃれで見たことがないものが並び、新しいライフスタイルを提案していた。若者たちの間では、ロフトを使いこなせることが、最先端の証だった。

 そして今、「銀座ロフト」が面白い。次々に新しい仕掛けが繰り出され、売場に楽しさが満ちている。

「銀座ロフト」は、2017年に次世代型旗艦店として誕生した。ここには体験やイベントや驚きがある。2019年4月に増床。増床に伴って「食」のフロアが登場したが、ロフトが「食」を扱うのは初めてだ。そして全館、エコロジー、オーガニック、フェアトレード、サスティナブルなどをテーマに展開している。

 なぜ、今、雑貨店が「食」なのか。その秘密を探りに行ってきた。

 「銀座ロフト」館長の掛井賢治さんは言う。「今、銀座2丁目、3丁目が賑わいを見せています。今までは銀座の端だったところに、人が歩いている。東急ハンズ、ニトリ、無印良品と雑貨店が集結し、相乗効果を上げています。私どももリニューアルオープンから4カ月。次々に仕掛けて、予想を上回る売上げで、客数も増えています。銀座ロフトは、他にはない商品展開をし、新しいものに驚いていただきたい。そこで、生活雑貨とは切り離せない『食』を扱うことにしました」

 今までロフトでは扱ったことのない「食」。どこにでも並んでいるものでは駄目だ。新しいものを置くために、自分たちで見つけたものを仕入れることにした。本部の健康雑貨を扱う担当者たちからはオーガニック食品の提案があったり、雑貨視点で広がるさまざまな情報を得て商品を集め、「雑貨感覚のある『食』」の集積」(同)にした。

初のカフェは開店から閉店まで寄りやすい工夫

 ロフト初のカフェ「ロフトフードラボ」も併設した。どのような形態にするか試行錯誤した結果、館長のネットワークで声を掛けた店舗に業務委託することになった。

「スーパーアイスクレマリー」のアイスクリームは、玄米ミルクやココナッツミルク、アーモンドミルクに、厳選されたフルーツを使ったナチュラルなアイスでヴィーガンでも食べられる。ブルーのソフトクリームはスーパーフードであるスピルリナ(藻)の自然の色。

 「ガーデンハウスクラフツ」は、自家製酵母でつくるパンとスイーツ、ドリンクを扱う。

 京都発のサワー専門店「サワー」は、フレッシュフルーツの素材を使い、アルコールありとなしを選んで注文できる。

 ここも常に変化し、メニュー開発を行い、現在はオープン当初はなかったカレーや惣菜なども出すようになり、ランチ需要にも応えるようにしている。

 さらに、ハッピーアワーも開始。通常のハッピーアワーは夕方の時間帯だが、こちらのハッピーアワーは夜7時から閉店の9時まで。普段は800円のアルコールが500円(税抜き)になり、仕事帰りの人たちが気軽に立ち寄れる。

「いつでもイートインスペースのあるコンビニ感覚で寄っていただければと思います。コーヒーは500円しますが、近所にはカフェがありませんので、気軽にお使いいただいています」(同)。また、冷蔵ケースの中の飲み物を、ここで飲むこともできる。私が取材で伺った日も、数人のマダムたちが談笑していた。

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最終更新:9/11(水) 5:00
商業界オンライン

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