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「服の見た目のかっこよさや意味だけに特化した“モード”がほぼ終わりを迎えている」by水野大二郎特任教授 連載「モードって何?」Vol.3

9/11(水) 18:33配信

WWD JAPAN.com

【#モードって何?】きっかけは読者から編集部に届いた質問「つまるところ、モードって何ですか?」だった。この素朴な疑問に答えを出すべく、「WWD ジャパン」9月16日号では特集「モードって何?」を企画し、デザイナーやバイヤー、経営者、学者など約30人にこの質問を投げかけた。答えは予想以上に多岐にわたり、各人のファッションに対する姿勢や思い、さらには現代社会とファッションの関係をも浮き彫りにするものとなっている。本ウエブ連載ではその一部を紹介。今回は水野大二郎・京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab特任教授に聞いた。

「服の見た目のかっこよさや意味だけに特化した“モード”がほぼ終わりを迎えている」by水野大二郎特任教授 連載「モードって何?」Vol.3

日本だけを見ていてもしょうがない

WWD:“モード”とは何でしょうか?

水野大二郎・京都工芸繊維大学特任教授(以下、水野):みなさんの“モード”の解釈を統合したらなんとなくの輪郭は出てくるとは思いますが、一般的な意味としては“流行” “慣習” “時勢に合った様相”です。ファッションが取り立ててあからさまだったから“ファッション”=“モード”と思われていましたが、“モード”は必ずしもファッションのことだけじゃない。プリンもプリン・アラ・モードですし。

要は“人の生活全般に関わるある一定の期間にだけ立ち現れてくる慣習的なもの”と考えています。それは消費するものごとと関係している場合が多いため、車や電化製品など消費対象になっているもの全てに“モード”がある。

WWD:2019年現在の“モード”ではなにが起きていますか?

水野:僕は日本だけに限定した一過性の社会現象やファッションだけをあまり見ないようにしています。日本だけを見るのも面白いですが、日本が持っていた文化的な発信力はすごい弱くなってきていると思うので、そこだけ見ていてもしょうがないと思っているのが正直なところです。

ではなにを見てるのかというと、僕が慣れ親しんでいたイギリス(水野特任教授は英国王立美術大学ファッションデザイン博士課程後期修了)を中心としたヨーロッパでのデザインを取り巻く“モード”です。“デザイン”といってもプロダクトなどのことだけではなく、社会や政治、環境問題を対象にする広い意味での“デザイン”がヨーロッパにおいてどのように扱われているのかに興味を持っています。

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最終更新:9/11(水) 18:33
WWD JAPAN.com

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