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夫婦共働きが一般的になった現在、女性は定年までのキャリアを見据えるべきなのか?

9/11(水) 22:40配信

集英社ハピプラニュース

なぜ、今「共存系女子」が求められるの? “男視点”で社会を読み解く男性学者・田中俊之先生に、プロ目線の答えと婚活へのアドバイスを教えていただきました!

その婚活モテのイメージ、実はもう古いんです!今となってはNGな8つのタイプの女性

アドバイスしてくれたのは…
男性学者 田中俊之先生
大正大学心理社会学部人間科学科准教授。男性学、キャリア教育論を専門分野とする。著書に『男がつらいよ絶望の時代の希望の男性学』(KADOKAWA)など多数。

男性の経済的な状況にも「共存系女子」が求められる理由が

定年までのキャリアを見据え選択肢を広げて

「共存系女子」というのは、夫婦共働きで、一緒に稼いで生きていくという意味が含まれると思うのですが、夫一人の稼ぎではごはんを食べられないという現代社会の現状も、大きく影響しているといえるでしょう。

バブル崩壊以前までは、夫一人の稼ぎで家族を養っているというのが一般的でしたが、’90年代後半以降になると、共働き世帯のほうが専業主婦の世帯を上回るというデータが出ています。でもこのときはまだ、不景気により、夫の所得が減ってしまっているので、妻が配偶者控除の範囲内でパートに出て、収入の足しにしている程度。妻のメインの役割は、家事育児であることには変わりはありません。大きく変わるのが、2010年以降。このぐらいから、育休を取って復帰する女性が増えているんですね。これは大きな要因が二つあって、ひとつは女性が働くという社会認識が強まり、キャリア志向が増えたということ。これはポジティブな側面ですが、男の人が稼げなくなってしまったという側面も。年収が低いだけでなく、これから先、収入が上がっていくという期待は薄い。単に家庭を運営するうえでは、一方がサラリーマンとして稼いで、一方が専業主婦として家を守るほうが効率的という考え方もありますが、夫一人の稼ぎで家族を養っていくことが難しい家庭が多い。つまり、共働きを「せざるを得ない」状況に。「共存系女子」が求められるのは夫婦でともに歩んでいかないと、家庭は成り立たないから、という話なのです。

職業別の男性の座談会でも見られましたが、日本人は同じ職業や年収・コミュニティ同士の結婚である同類婚の傾向が強くあります。世界観や価値観の違いによるあつれきがないほうが好ましいとされる同類婚ですが、実は、社会が不安定化するひとつの要因。高所得者同士や低所得者同士が結婚するということは、世帯間の格差が大きく開くことにつながるからです。

’90年代に社会学者の宮台真司さんが、同じ価値観を持ったものだけで場を作ることを「島宇宙化」と定義したのですが、日本人はその傾向がいまだにものすごく強い。こうしないと幸せになれないと決めつけてしまったり、これが普通だと思ったり。それが結婚への焦りにつながっているのでしょう。でもこれは「島宇宙化」された狭いコミュニティの中での常識にすぎない。人からどう見られるかではなく、自分はどうしたいのかという軸を持つことがよい結婚をするために大切です。

結婚する、しないにかかわらず、女性は定年まで働くことが多い時代になりました。自分の稼ぎで、自分で食べていける足場を作っていければ、男性の経済力に依存する必要もありません。だからこそ、今の30代女性が考える必要があるのは、まずは自分のキャリアを定年までどう描いていくか、そして狭い「島宇宙」のコミュニティではなく、自分を俯瞰するということ。そうすることで、結婚においても、人生においても、さまざまな選択肢が広がっていくはず。固定観念にしばられず、自分が歩む道は自ら切り開いていくと豊かな人生が歩めるのではないでしょうか。

取材・文/谷口絵美

最終更新:9/11(水) 22:40
集英社ハピプラニュース

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