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空前の大ヒット「バスチー」に見る、ローソンスイーツ強さの原点

9/11(水) 8:01配信

現代ビジネス

ローソン至上最高傑作のスイーツ

 かつてのコンビニと言えば、男性客メインの商品構成だったことから、きまったデザート売場などなく、せいぜいティラミス、プリン、エクレアぐらいしか選択できる商品はありませんでした。

コンビニ最強から一転、セブン‐イレブンの「劣化」が止まらないワケ

 そんな中で、セブンイレブンがデザート売場で誕生させたのが2001年に発売された「ミルクたっぷりとろりんシュー」。今では、当たり前のように各社の売場にあるシュークリームですが、その当時のコンビニ売場で、男性が気軽に食べれるデザートとして、バカ売れしました。また、セブンイレブンは基本商品のブラッシュアップが、得意であり大衆ウケする正攻法な商品開発をする特徴があります。

 2006年ぐらいから女性誌がデザートから“スイーツ”と言うワードを使いはじめた頃。ローソンでは、2009年9月に、コンビニスイーツブームのきっかけとなる「プレミアムロールケーキ」を発売。以降、一大ムーブメントを起こし、数々のこだわりのスイーツを生み出していきました。これは、男性客メインのデザートから、女性客メインのスイーツへの“コンビニスイーツ変革期”であると私は思います。

 「プレミアムロールケーキ」シリーズは、発売から10年で累計約3億7000万個を販売するヒット商品となりました。さらに、2017年6月からはGODIVA社との共同開発をしたプレミアムな高級路線の贅沢スイーツを販売。高単価ながらシリーズ累計2000万個以上を販売するなど、本格的な贅沢スイーツも生み出してきました。

 ただしローソンは当時、この「プレミアムロールケーキ」に頼り切る商品構成になっていたことを気にしていたのではないかと考えられます。

 そこで贅沢スイーツの販売を分析することで「脱プレミアムロールケーキ路線」の戦略を計画し、この人気定番商品を超える商品開発を本気で取り組みはじめたのだと思います。そこには、女性向けのコンビニである『ナチュラルローソン』で経験してきた、女性ターゲットにアプローチする商品戦略が活かされているのでしょう。

 そして、満を辞して驚愕のコンビニ新スイーツ時代が到来しました。2019年3月、ローソンから「バスチー ‐バスク風チーズケーキ‐」(以下、「バスチー」)が誕生したのです。

 「バスチー」とは、ヨーロッパのバスク地方で広く食べられているチーズケーキを参考にした、新しいタイプの「ふわふわ×とろとろ」を融合させた“新食感スイーツ”。北海道産生クリームとクリームチーズ、牛乳を原料に使用し、焼き工程の温度を上火・下火で変えることで、中側のなめらかな食感と表面のカラメルの香ばしさの両方を味わえる商品に仕上がっています。

 このズバ抜けたコンビニ商品を冷静に分析すると、「新感覚な味わい×インスタ映えする商品の斬新なパッケージ×誰でも覚えやすいネーミング」という勝利の方程式を備えた、まさに売れるべくして売れた商品だと考えられます。

 発売から3日間で100万個達成という記録は、5日間で100万個売れた「プレミアムロールケーキ」より早い。すでに累計販売数は2000万個を突破(発売から18週連続でデザート売上高1位)しており、これもローソンのスイーツ史上最速であり、ローソン史上最高傑作のスイーツと言っても過言ではありません。

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最終更新:9/11(水) 14:10
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