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Google 新動向は、パブリッシャー・コマース戦略の脅威?:不安気に見守る関係者たち

9/12(木) 12:01配信

DIGIDAY[日本版]

パブリッシャーたちによるコマースオペレーションは、成長を見せつつも、まだ初期段階にある。しかも、プラットフォームの新しい戦略やルールの影響を受けている。今回の仕掛け人はGoogleだ。パブリッシャーによるコマースオペレーションはアフィリエイトが中心となっており、Google経由のトラフィックに依存する傾向にある。自分たちのサイトで紹介するプロダクトのリンクをユーザーがクリックすれば、Amazonやその他のリテーラーのページへと飛ばされる、といった具合だ。

そんななか、Googleの検索・ショッピング部門はこういったパブリッシャーのコマースコンテンツを素材として活用し、Googleのプロダクトテストに直接組み込みはじめている。現時点ではまだ、パブリッシャーたちの収益に影響を与えるようなレベルではないが、このテストの結果、パブリッシャーのコマースページの収益が減ってしまうのではないか、という不安が広がっているようだ。

パブリッシャーたちの不安

今春Googleは、複数のパブリッシャーが記事のなかで紹介している「おすすめプロダクト」のリストを、抽出して一括してカルーセル形式で表示するというテストを開始した。このリストにはプロダクト画像に加えて、パブリッシャーが作成したページのヘッドラインが含まれる。クリックするとパブリッシャーのサイトへと飛ばされる、という仕組みになっている。モバイルのブラウザでは、カルーセルには記事の一部が引用表示されるが、スペース上の制約から1文全てが表示されることは少ない。

たとえば、ユーザーが「一番良いドライヤー」と検索するとする。そうするとGoogleアンサーボックス、パブリッシャーの記事、Googleショッピングリンクが表示される。それに加えて、パブリッシャーたちが記事のなかでおすすめとして紹介したプロダクトの画像がカルーセル形式で生成されるのだ。そしてどのプロダクトをどのパブリッシャーが推薦したのかもテキストで表示される。このプロダクトのリンクをクリックすると、そのプロダクトに関するGoogle検索結果に飛ばされるが、そこではパブリッシャーのコンテンツは見つからない。Googleとしては、検索結果をもう一度表示することで広告収入につなげることができる、という具合だ。

プロダクト・リストのデスクトップ・スクリーンショット画像。商品をオススメするパブリッシャーの記事へのリンクが貼られている。

このテスト計画はローンチにあたり、パブリッシャーたちに事前に何の通知も行われなかった。その結果、パブリッシャーたちに不安が広がった。このカルーセル形式のプロダクトは不適切なコンテンツ利用である、もしくは非効率であると考えるパブリッシャーたちが存在する。本稿の取材に応じてくれた情報源のひとりは、パブリッシャーのサイトのトラフィックやコマース収益に目立った影響がなかったため気付かなかった、と語った。

「人のコンテンツを盗んでいる。これによって、我々は多様化せざるを得ない状況になっている」と、コマースパブリッシャーで勤務するエディターのひとりは語った。

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最終更新:9/12(木) 12:01
DIGIDAY[日本版]

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