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高知小2水死、被害児童の父と一緒にいた子供の親の思い

9/12(木) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 名前は妻がつけました。空をイメージして、“限りなく優しい子であってほしい”という願いをこめたんです。大事に育ててきた子なんです。なんで、こんな形で別れることになったんか…」

 優空くんには弟がいる。まだ4才。人の死を明確に理解できる年齢ではないだろう。

「でも、ぼくが警察で優空の遺体と対面して帰ってきたら、次男が“お兄ちゃん、お星さまになったね”と言ったんです。ぼくも妻も“優空はもう帰ってこない”なんて一言も言っていないんですが、幼いながらに感じ取っていたのかなって…」

 警察は、現状、水難事故として処理しているが、岡林さんの希望さえあれば再捜査に着手することも可能だという。

「刑事さんには“再捜査を望むなら、刑事告訴してもらえればわれわれも動けます”と言われました。でも、警察はぼくが動くまで、川の水位を測ることも、付近を通る車のドライブレコーダーの提供を求めることも、熱心にやっていないように見えた。告訴しても期待できません。

 時間の経過とともに目撃情報も減ってきましたし、正直、行き詰まってきています。だからこそ、あの日一緒にいた子たちには、本当のことを話してほしい。ただ、それだけなんです」

 当日、一緒にいた友人たちもまだ子供だ。彼らもまた心に深い傷を負っているかもしれない。その1人の親に話を聞くと、憔悴しきった様子で、「あの子らは、“なんとかせなあかん、助けよう”って思っていたんです…」と、重い口を開いた。

「パニックになって話が二転三転することは子供でもありますよね。(優空くんが行方不明になった)その日、夜の8時頃、警察が家に来て、11時半まで話を聞かれた。そこから“うちの子を連れて実況見分したい”と言うんです。真っ暗な下田川での見分が12時まで続きました。もちろん、それは必要なことやと思います。でも、真夜中に5、6人の警察官に囲まれて、友達がいなくなった川に連れて行かれて…あの子は調子が悪うなって硬直してしゃべれなくなってもうたって。それを警察は“何も言わなかった”と説明し、相手側は“保身”と捉える。その気持ちもわかります…。

 子供たちは本当は助けを呼んだんです。それでも助けられなかった。それがうまく伝えられていない。私らがそう説明したところで、うまく伝わるとも思えん。今はなんで最初から警察に“助けを呼んだけどダメやった”って言えんかったんか…って」

 遺族はもちろん、一緒にいた友人たちやその親にとっても、話が食い違う状態が続くうちは、苦しさが消えることはないだろう。人の記憶は、どんどん薄れるからこそ、真相の究明を急がなくてはならない。それが何より優空くんにとって最大の供養になるはずだ。

※女性セブン2019年9月26日・10月3日号

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最終更新:9/12(木) 10:20
NEWS ポストセブン

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