ここから本文です

プレミアリーグが男女共学化?女子サッカー開幕、活況際立つ

9/12(木) 21:04配信

footballista

イングランド、女子サッカーが開幕

 先週末は魅力的なカードが目白押しだった。マンチェスター・ダービーに始まり、チェルシーとトッテナムのロンドン・ダービー、そして連覇を目指すアーセナルの試合もあった……?

 言うまでもないが、これはプレミアリーグの話ではない。プレミアでのマンチェスター・ダービーは12月だし、アーセナルがリーグ連覇を目指したのは15年も前の話。そもそも先週末は代表ウィークのためプレミアリーグはお休みだった。

 では何の話をしているかというと、新シーズンを迎えたイングランド女子トップリーグ「FAウィメンズ・スーパーリーグ(WSL)」開幕節の話だ。今夏の女子ワールドカップでの盛り上がりを受け、WSLはいつになく注目を浴びているのだ。

 開幕節では、優勝候補の一角であるマンチェスター・シティが、今季から昇格のマンチェスター・ユナイテッドをホームに迎えた。女子プロサッカー史上初となるマンチェスター・ダービーである。一方、リーグタイトル奪還に燃える強豪チェルシーは、これまた昇格組のトッテナムとロンドン・ダービーを繰り広げた。

 どちらも男子チームの本拠地で開催され、エティハド・スタジアムでのマンチェスター・ダービーは31,213人、スタンフォードブリッジでのロンドン・ダービーは24,564人の観客を集めた。今年3月のスペイン女子リーグのアトレティコ・マドリード対バルセロナの6万人には及ばなかったが、シティはWSLの観客数記録を大幅に更新した(これまでの記録は5,265人!)。他のカードに目を向けると、観客数873人に留まった試合(バーミンガム対エバートン)もあったものの、それでも歴史的な週末になったことは間違いない。

チケット無料配布、アプリでの中継など試行錯誤

 そんな中で興味深かったのがチケットの販売方法だ。シティは大人チケットを7ポンド(約1000円)で販売し、チケットを買えば3名まで子供を同伴させることができた。それに対してチェルシーは無料でチケットを配った。結果的には有料チケットの方が多くの観客を集めたことになり、英紙『テレグラフ』などは「これが人の心理なのか」と振り返った。無料だからなのか、チケットを確保しながらスタンフォードブリッジに足を運ばなかったファンが1万5000人もいたというのだ。

 試行錯誤を重ねるイングランドの女子サッカー界にとっては良い経験になったと言えるだろう。彼女たちにとって、今は何もかもが真新しいのだ。WSLは、今季からスポンサー契約を結んで初めてリーグに冠がついた(3年で1000万ポンド以上だという)。さらにフットボール協会(FA)は、女子サッカー専用の「The FA Player」というサイト/アプリを立ち上げて、WSLの試合を無料で中継している。これは日本でも視聴可能なので、是非チェックしてみて欲しい。開幕節はシティのキャロライン・ウィアのロングシュートなど美しいゴールが多かったし、GKのレベルの高さにも驚かされるはずだ。

 このように着実な進化を遂げるイングランドの女子サッカー界は、今後も機会をうかがって男子チームの本拠地での開催を試みるという。11月に開催される史上初の女子ノースロンドン・ダービーは、6万2000人収容のトッテナムの新スタジアムで開催されることが発表されている。

 無論、スタジアムを共有するから“プレミアリーグが男女共学”というわけではない。実は、プレミアリーグがWSLの運営権の取得に動いているのだ。WSLは、2011年にFAが設立した欧州初の女子プロリーグ。今もFAが主催しているのだが、現在所属する12チームのうち実に9チームがプレミアリーグの女子チームだ。そのためFAは、プレミアリーグのビジネス面の成功を踏まえ、WSLの運営権をプレミアリーグに譲渡する方向で話し合いを進めているという。

 もちろん、そこには放映権の問題が付きまとう。そのため“共学化”は、プレミアリーグの放映権が更新される3年後まで実現できないとも報じられている。それでもプレミアリーグが男女共学になり、女子と男子の試合が同じ日にダブルヘッダーで組まれる日も、そう遠い先の話ではないはずだ

最終更新:9/12(木) 21:04
footballista

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事