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曺国氏の法相任命で「怒り爆発」の韓国世論

9/12(木) 6:00配信

JBpress

 数々の疑惑にもかかわらず、曺国(チョ・グク)氏の法務長官(法相)任命を強行した文在寅(ムン・ジェイン)大統領と政権に対する韓国世論の怒りっぷりが尋常でない。

■ メディアの最前線の記者が猛反発

 チョ・グク長官任命の当日の一日中、韓国最大のポータルサイトのネイバーには「文在寅弾劾」というキーワードが上位を占め、韓国の主要新聞も一斉に文大統領の独善を非難する社説を出した。

 朝鮮日報 「民意と常識が破壊された文在寅とチョ・グクの国」
中央日報 「民心に逆行したチョ・グク任命、大統領が国政混乱を自任」
東亜日報 「未曾有の非正常がもたらす分裂、葛藤、混乱を耐えなければいけないのは誰か」
世界日報 「チョ・グク任命強行、怒った民心が怖くないか」
ソウル経済「チョ・グク氏の聴聞会の嘘は必ず究明しなければならない」
文化日報 「民権蹂躙の独善、詭弁政治、国家の未来が暗澹たるものだ」
韓国日報 「検察の捜査を受ける長官で検察改革を成し遂げるという文大統領」
国民日報 「チョ・グク任命強行、国民にまたも傷を与えた」

 このほか、メディア内でもチョ氏任命に対するスタンスを巡り、深刻な分断が起こっている。政権よりのハンギョレ新聞では、平記者たちがチョ氏に対する不利な記事を削除する編集長の辞任を求める声明を発表し、地上波放送局のKBSとMBCの記者らもチョ氏を援護する上層部に対する批判を公表しているのだ。特に、KBS労働組合は経営失敗とチョ氏報道関連の取材自律性を損ねた責任を問い、全社員が参加する形で、梁承東(ヤン・スンドン)KBS社長への信任・不信任投票を行う考えを明らかにした。

 チョ・グク長官任命後も韓国メディアの取材熱気は収まる気配がない。チョ氏をめぐる検察の捜査過程で流れる情報やチョ氏と家族をめぐる新たな疑惑が連日、韓国メディアを賑わせている。新聞の1面はいつもチョ氏関連記事で埋められ、ケーブルチャンネルのニュース番組では1時間の放送枠のうち、半分以上がチョ氏関連ニュースだ。特に、チョ氏攻撃の先鋒に立っているTV朝鮮のメインニュースは、連日最高視聴率を更新するほど気を吐いており、それに比べてチョ氏疑惑をわざと扱わない地上波テレビのニュースは苦戦を強いられている。

■ 「反日」という名の伝家の宝刀

 このように、世論がなかなか落ち着く兆しを見せない中、文在寅政権が再び向かおうとしているのが「反日」だ。

 チョ・グク長官任命の翌日の10日、文大統領は韓国科学技術院(KIST)で定例国務会議(閣議)を開催した。チョ長官など6人の閣僚らが初めて参加した同日の閣議のテーマは、文政権が「伝家の宝刀」のように振り回す反日だった。

 文大統領は「今日の会議は誰も揺るがせない強い経済を作るという意志を込めて、韓国科学技術院で開かれた」と、KISTで閣議を開く理由を説明した。この席で、文大統領は韓国製の素材・部品・装備産業の競争力強化のため、すでに打ち出されていたいくつかの措置を再び列挙し、日本の輸出管理厳格化措置に対抗して、半導体素材の国産化に政府の支援を惜しまないと強調した。結局、この閣議は「竹槍をもって日本に立ち向かおう」と、反日の先鋒に立ったチョ長官を浮き彫りにすることで、彼の任命に対する批判はもちろん、政権に向けた国民の憤りを和らげるという局面転換を試みた演出だろう。

 同日、金賢美(キム・ヒョンミ)国土交通部長官は記者会見を開き、航路問題をめぐって日本を強く非難した。この日の記者会見は、最近航空機衝突の危険性が浮き彫りになった、済州島南端を通る「アカラ航路」の安全対策と関連したものだった。

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最終更新:9/12(木) 6:00
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