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ドイツ代表、衝撃の「世代交代」宣言から半年 賛否を呼んだレーブ改革の行方は?

9/12(木) 20:45配信

Football ZONE web

EURO予選でグループ暫定首位 今年3月に起きた功労者3人への“代表引退勧告”

 ドイツ代表の世代交代は上手くいっているのか。

 9月の欧州選手権(EURO)予選ではホームでオランダに2-4と敗れたが、アウェーの北アイルランド戦には2-0で勝利し、4勝1敗でグループCの暫定首位に立っている。ただチームとして、まだ安定感があるとは言えないパフォーマンスだったのは確かだ。

 今年3月にドイツ代表のヨアヒム・レーブ監督は、FWトーマス・ミュラーとDFジェローム・ボアテング(いずれもバイエルン・ミュンヘン)、DFマッツ・フンメルス(ドルトムント)の3人を今後代表に招集しないと発表した。長年の功労者であり、特にミュラーとフンメルス(当時はバイエルン)は所属クラブでレギュラーとして活躍していただけに、ドイツ国内でも衝撃的な決断となった。

「2020年欧州選手権で、彼らのことをプランしていない」

 レーブはその理由について、こう説明している。若い選手を信頼し、彼らにチャンスを与え、成長を後押しする――。

 だが、当然のように当初は反発も大きかった。バイエルンのニコ・コバチ監督は「トーマス、ジェローム、マッツはガッカリしている。29から30歳で、すでに“もう終わった選手”と評価されるのは正しくない」と批判し、元ドイツ代表キャプテンのローター・マテウス氏は「世代交代が必要なのは理解できるが、その知らせ方とタイミングは問題だった」と指摘していた。

 一方で元レバークーゼン監督のクリストフ・ダウム氏は、「タイミングとやり方は良くない。だが私はレーブのことを信頼している。ロシアW杯直後にこうした決断をして、それぞれの選手が槍玉にあげられるのを避けようとした。これまで非常に貢献してきた選手を切ることは、間違いなく簡単なことではない。だが彼が考えるべきは今後2、3試合のことではなく、将来に向けてのプランだ」と、レーブの心境を考慮した発言をしていた。

数年後を見据えるレーブ監督 「ドイツ代表は変革の真っ只中にいる」

 上手くいかないと、こうした問題は再燃する。オランダ戦の敗戦を受けて、経験がまだ十分とは言えない守備陣にフンメルスが必要ではないかという話題が、また持ち上がってきた。ドルトムントのハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOは、「マッツが今季チームで好パフォーマンスを持続していけば、そのチャンスはあるのではないか」とメディアに語っていた。フンメルス自身も、まだ代表への復帰を熱望しているという。だが、その点を試合後に尋ねられたレーブは「そのことはすでに話したはずだ。ハンス=ヨアヒム・ヴァツケのコメントに対しては何も言うことがない」と、改めて現時点での決断を崩さないことを明かした。

 現在のドイツ代表の最終ラインを支えるDFニクラス・ジューレ(バイエルン)は、「守備の問題には経験が足らないのでは?」とドイツ人記者に疑問を投げかけられても、「経験の問題ではない」と即答していた。まだ十分なパフォーマンスでないのは認めても、だからといって自分たちがダメなわけではない。

 ドイツ代表の“現在地”について、レーブ監督は改めて「代表チームにかかる期待が、とてつもなく高いことは分かっている。だが、今ドイツ代表は変革の真っ只中にいることを忘れてはいけない。時間が必要だ。将来性のある選手が自分で経験を積み、プレッシャーと向き合い、チームとして成長していくプロセスが大事なのだ。彼らが成長していくことで、また世界の頂点に立つことができる。それだけの潜在能力があるのだ」と強調していた。

 例えばドイツ最大のタレント、MFカイ・ハフェルツ(レバークーゼン)について、試合前にレーブ監督はこう語っていた。

「カイのポジションは、ここ数年で間違いなく代表チームででき上がってくるだろう。カイはこれからの代表に間違いなく必要な、大事な選手なのだ」

 今すぐに、ではない。だが、辛抱強く戦い、勝利を積み重ね、貪欲さを取り戻し、ちょっとしたことでは動じない安定感をチームとして築き上げることができたら、そこにまた大きな変化を加えることができるはずだ。

 そこまでの仕事を、レーブ監督は成し遂げなければならない。

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最終更新:9/12(木) 21:58
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