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論説コラムー廃棄物新時代、「処理」から「循環」へ

9/13(金) 19:52配信

オルタナ

日本最大のファッションとデザイン合同展示会rooms39が9月上旬、五反田で華々しく開かれた。新コンセプトエリア「エシカルエリア」を立ち上げるなど注目を浴びている主催者のアッシュ・ペー・フランスだが、今回は何とSDGsやESGの社会的関心の高まりを受け、多角的なエシカル、サステナブルというコンセプトを前面に押し出していて驚いた。いわく「クリエーションの力で創造的に地球環境や社会をよりよくする仕組みを提案します」。

時代はここまで来ているのである。象徴的なのはナカダイホールディングス傘下のモノファクトリーとの連携だ。

展示会は規模が大きく一過性のため大量の廃棄物を生む宿命にあるが、今回からは「廃棄物の面から展示会の在り方を変え、新しい時代のひな形を作りたい」と意欲的だった。

既に会場に敷くパンチ・カーペットについては2015年からサーマルリサイクルとしてRPF(リサイクル固形燃料)化し燃料として使用。これまでに毎回3千キロ以上、合計で28,110キロを完全リサイクルしてきた。

今回以降、その他の一般ごみを含め100%のリサイクルを目指すことにしたのだという。今年はまず、どんな廃棄物がどれくらい出て、どこで処理されたのか情報収集から始めているが、先が楽しみである。

モノファクトリーは興味深い会社だ。同じくナカダイホールディングス傘下のナカダイが1937年、鉄やスクラップの卸売業として創業されたが、2013年からは「捨てる」と「使う」をつなぐ会社に生まれ変わった。

そして今、循環を前提とした社会を構築する時代の最先端を走っている。廃棄物処理業とは廃棄物を処理するのではなく廃棄物を活かし、つないで再度循環させるビジネスになっているのである。モノファクトリーは廃棄物の新たな使い方を創造するため2011年に新たに設立された会社だ。

群馬県・前橋のモノファクトリーとナカダイを訪問してみた。毎日トラックで50tの廃棄物が処理工場に持ち込まれるがリサイクル率は99・5%を誇る。まず目に飛び込んで来た未使用のシャンプー容器、サンプル用化粧溶液入れなどのプラスチック類。これは破砕してチップにしベンチや車止め、パレットに再生する。

ナカダイにも頻繁に電話がかかってくるが、分別してないもの引き受けない。企業が廃棄物を自由に捨てられる時代は終わったのだ。
廃棄物の流れの変革は消費者にも意識改革を迫っている。

レジ袋を失くせば済むという簡単な問題ではない。モノファクトリー、ナカダイ両社の社長をつとめる中台澄之氏は、消費者の「便利でよりよく」「効率的に」という考え方を問題視する。「通販で注文すれば次の日にすぐ届く。中身に限らず大きな袋。定型だからロボットで作業できる。過剰包装になるのはそういう理由から。

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最終更新:9/13(金) 19:52
オルタナ

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