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不動産投資=不労所得は嘘?投資家の「うさんくさい」誘い文句

9/13(金) 16:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

老後に備えた資産形成の手段として、サラリーマンの間で「不動産投資」が注目を集めています。管理は業者に任せて、自分は働きながら不労所得を得られる…という夢のような話に、思わず食いつきたくなるところです。しかし、このような有名投資家たちの誘い文句には、「裏」があります。そこで本記事では、不動産の資産管理・資産運用のプロである大村昌慶氏が、投資家の「うさんくさい」誘い文句について解説します。

有名投資家たちがよく使う三つのキラーワード

本を出版して講演を行ったり、コンサルティングを行う有名投資家たちの発言には、いくつか共通したキラーワードがあります。

(1) 不動産投資は不労所得です!

(2) 私のやり方を真似すれば必ず成功します!

(3) サラリーマンを辞めてリタイアしました!

実はこの三つのキラーワードに、有名投資家たちの嘘が含まれているのです。それぞれ解説しましょう。

(1) 不動産投資は不労所得です!

有名投資家がセミナーなどでよく使うのは、「不動産投資は不労所得」という言葉です。日本では、家賃収入を「不労所得」といいますが、アメリカでは「受動所得」または「ポートフォリオ所得」という言い方をします。不動産投資をはじめる目的として一番多いのが、この不労所得です。サラリーマンでありながら不動産で家賃収入を得て、やがては会社を辞めて不労所得で生活することを夢見る人がたくさんいます。

不労所得=年金代わりという発想が近いかもしれません。しかし、不動産投資はけっして「不労」ではありません。不労という響きは誤解を招きやすい言葉ですが、最近の新規参入者を見ていると、本当に何もせずお金が入るようなイメージが強くなっていると感じます。当たり前のことですが、手放しで安定的にお金が入ることはありません。

不動産投資では管理運営から修繕、会計といったことまで、すべてをアウトソーシングできる仕組みが整っていますが、その前段階として円滑に運営するためのオペレーションを整えて管理していく作業があります。また、さらなる事業規模の拡大を狙って物件を買い増すときは、最初から仕組みをつくっていく作業が必要です。

仕組みを整えた後は自動操縦で運営するという意味では不労所得ともいえますが、最初からお金を生み出す自動販売機が買えるということはないのです。長期的に賃貸事業としてやっていくことを考えると、不労ではなく受動所得の方がしっくりくるのではないでしょうか。私は「不労」という言葉に惑わされることなく、時間とレバレッジを生かした堅実経営を目指すべきだと思います。

また、融資の特性上、個人の属性で融資をしていることもあり、サラリーマンを辞めたことによって、購入が厳しくなることもあります。すでに購入した物件だけで安定的に家賃収入を得るという考えもありますが、それは間違いです。

不動産投資は出口で初めて利益が確定します。持ち続けている以上は建物が老朽化していきますので、小規模の修繕から大規模修繕なども考慮しなくてはいけません。不動産投資は出口を迎えた段階で資産を組み替える手法が正しいやり方です。

不動産投資の特徴は、レバレッジが効き少ない資金で投資ができることで、将来にわたり購入当時の収入が安定的に入ってくる投資ではありません。安定的に収入が入ってくる投資としては投資信託などを選択されるのも良いかもしれません。

不動産投資とは違いレバレッジが効かないため、ある程度の資金が必要であるためCCR(自己資本収益率)が低くなりますが、換金性は高いため組み替えも容易であるのが特徴です。

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最終更新:9/13(金) 16:00
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