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【試乗】BMW M5コンペティションの懐は実に深い。プレミアムGTとしてあらゆる状況で最高レベルの走りを提供

9/15(日) 12:00配信

Webモーターマガジン

M5でも十分なパフォーマンスがさらにアップ

「コンペティション」と銘打っている以上、一般道レベルではもしかすると、その持てるポテンシャルの「片鱗」すら見せてはくれないのかもしれない。けれどGTサルーンとしての完成度は抜群に高く、しかもブランドとしての強さもまた別格だ。「普通のM5」並みに優れたドライバビリティと快適な空間は、普段から乗り回すのに最適で快適この上ない。そして「普通のM5」では満足できない刺激が欲しいなら、クローズドコースで思い切りアクセルペダルを踏み込めばいい。(Motor Magazine 2019年10月号より)

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話は1年ほど前に遡る。BMW社の副社長ペーター・クイントゥス氏と一緒にM4 GT4でレッドブルリンクを走ったときのことだ。ペーターが突然、「M5コンペティションはもう乗ったか?」と尋ねてきた。もちろん日本では、まだ発売になってない頃だ。そのため「まだ…」と答えると、ペーターは俄然テンションを上げて言った。

「あれはいいぞぉ! 車高は7mm低くなり、バネとダンパーを固めて、フロントまわりの剛性アップもしてあるし、エンジンもパワーアップしてるんだ」と、とてもお気に入りの様子だ。「早く乗るといい」と付け加えてくれたけれど、なにしろ日本未導入では、なかなかチャンスが巡っては来ない。ようやく今回、M社副社長が直々オススメのM5コンペティションに、試乗することができたのだった。

普通のM5でも、そのパフォーマンスは手に余るほど。だから、もうそれ以上は望む必要などないと思っていたが、実際に乗ってみたら、なるほどペーターが熱っぽく勧める理由がよくわかる。「コンペティション」になっても開発コードはM5と同じ「F90」のままだ。パワーアップしたエンジン名も「S63B44B」で変わらない。車重はやはり同じ1950kgだが、0→100km/h加速は3.4秒から3.3秒に0.1秒短縮されている。

この領域で0.1秒タイムを刻むのは大変なことだが、エンジンの出力アップが効いていることは間違いない。最高出力は、M5の441kW(600ps)/6000rpmに対し、コンペティションでは460kW(625ps)/6000rpmまで引き上げられた。最大トルクの値は750Nmと変わらないが、発生できる回転数が高回転まで260rpmほど伸びたことによって、より刺激的な走りを楽しむことができる。

もうひとつ注目したいのは、Mスポーツエキゾーストシステムが標準装備されていることだろう。このシステムはM5でもオプションで装着可能だが、デュアルタイプで合計4本出しのエキゾーストテールパイプまでハイグロスブラック仕上げとなるそのルックスは、実に精悍だ。
Mサウンドコントロールスイッチを切り替えれば、走行モードに合わせて音質を調律する機能も備わっている。実は車内のスピーカーを使って「スポーツサウンド」を演出しているのだが、違和感はまったくない。むやみに外に高性能ぶりをアピールすることなく、ドライバーの気分を盛り上げてくれる、とてもスマートなデバイスだと思う。

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最終更新:9/15(日) 12:00
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