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ベルボトムはアフリカで処分  在庫処分に「最適解」提供、ゴードン・ブラザーズ

9/15(日) 11:12配信

NIKKEI STYLE

《連載》トップに聞く ゴードン・ブラザーズ・ジャパンの田中健二社長

在庫の山に悩む小売業が後を絶たない。解決に挑むのが、米国から来たゴードン・ブラザーズ・ジャパン(東京・千代田)だ。在庫の価値評価を手がけ、独自の手法で余った在庫を、いつ、どこで、誰に、どのように売ればよいか最適の解を見つけ出す。在庫問題を舞台裏から見る田中健二社長は「刻々と変化するモノの価値を知れば、有効活用できる」と説く。

■全て買い取り再販へ加工も

――ビジネスモデルを教えてください。

「我々は企業が抱える在庫品の価値を見極めるだけでなく、構造改革を支援します。もともと(100年以上歴史のある)米国本社の前身は宝石商でした。モノの商売が起点で、店舗での商品の陳列や値づけなどを一緒に考えます。(市場価値が低い投資先を探して)ガバナンスでねじ伏せる投資ファンドとは立ち位置が違います」

――具体的な支援方法は。

「顧客となった企業の在庫がどんなに大量であっても、まずは全て買い取ります。我々が持つ販路を提示し、売りたいところにはマル、売りたくないところにはバツをつけてもらう。『ディスカウント店は避けたい』など企業ごとの意向を尊重します。今後の事業の持続性が大事だからです」

――どのぐらいの販路を持っているのですか。

「百貨店の催事、電子商取引(EC)サイト、中古業者など口座数で250ほどのルートがあります。あらゆる企業の在庫問題を解決できるように、さらに販路を増やしていきます。今では在庫処分できない商品はほとんどありません」

■ベルボトム、東南アジアとアフリカで処分

――こんなモノまで売れたという事例は。

「たとえば裾が広いベルボトムのデニムパンツ。日本では売れないが、東南アジアとアフリカで売れました。もう一度縫製工場に持っていき、ショートパンツに加工し直して、国内で再販するなど知恵を絞っています」

――在庫を抱えるというと、マイナスのイメージがあります。

「日本では(商品在庫や機械設備など)『動産』の概念が希薄です。動産は時間がたてば価値が変わり、評価には現場の経験が必要です。米国の会計士は動産の評価が許されておらず、動産を専門に鑑定する別の資格があります。日本でも専門の資格が必要でしょう」

――閉店セールの支援も手がけていますね。

「顧客企業から過去2年分の売り上げと在庫のデータをもらい、回転率や店舗ごとの傾向などを定量的に分析します。すると、ある時期にA店ではこの程度売れるが、B店では全く売れない、C店ではもっと割り引かないと売れない、という細かい状況が見えてきます。すべてを売り切り、通常の2倍売り上げるのが目標だとすると、何%の割引率にすればよいか。商品の種類や店舗ごとに最適な解を算出します」

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最終更新:9/17(火) 20:43
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