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「毎日新聞」おわび記事でも消せない「公明党議員」の悪評

9/15(日) 5:57配信

デイリー新潮

 ミネラルウォーターの生産量、日照時間、国蝶オオムラサキの生息数。この三つで日本一を誇る山梨県北杜市だが、その風光明媚な景色の足元で、ある新聞記事をめぐり、美しくない騒動が起こっていた。

 毎日新聞の山梨県版、7月19日付紙面に、〈行政指導した事実はありませんでした。(中略)廃棄物が確認された事実はありませんでした。いずれも事実関係の確認が不十分でした〉とするおわび記事が載った。

 その6日前、13日付の記事〈北杜市議、車200台放置 エコパーク内 県が行政指導〉の事実関係がまちがっていたので、おわびをし記事を取り消すという。

 記事曰く、公明党の内田俊彦北杜市議(58)が、自身の管理する土地に廃棄物に当たる車両200台を放置。しかもそこは、今年6月にユネスコの生物圏保存地域「エコパーク」に登録された甲武信(こぶし)ヶ岳の周辺地域だ。そんな場所に廃車を放置していた内田市議に対して、山梨県が廃棄物処理法に基づいて行政指導をした――。

 内田市議は即日、公明党の県議とともに記者会見を開いて事実誤認と訴えた。以降も毎日新聞と公明党側の話し合いは続き、おわび記事の前日には双方で山梨県庁の担当課に赴き、行政指導がなかった事実を最終確認。そこで、毎日新聞は白旗をあげたのである。

 しかし、9月の声を聞くころになっても、北杜市内ではこの話題が絶えない。その理由は、内田市議の“悪評”にあった。

廃車を「有価物」と主張

 さる北杜市議は、憤りを隠さない。

「おわび記事後、7月25日付で、毎日新聞甲府支局長に宛てて市議会議長名の抗議文を出しています。内田市議の“免罪”のために、公明党は与党会派の議長を巻き込み、市議会全体としての抗議にしたわけです」

 相撲で言えば、土俵を割った相手に駄目を押すようなものではないか。

「新聞が事実関係をまちがえたのは、もちろんいけない。でも現場も酷いものですよ。私は7月と8月の2回、見に行きましたが、長年の雨風で錆びて車の体裁を保っていないモノや車の部品が置かれたままです」

 そもそも、なぜそんな状態なのかというと、

「内田市議のお父さんが中古車販売の会社をやっていましてね。あの場所は内田家の私有地で、30年以上前から車を仕入れて解体し組み立て直すために使っていた。お父さんの時代には廃タイヤも積んでいて、周囲からの苦情でタイヤだけは片づけたと聞いています」

 といった話を受け、現場近くに住む男性が語るには、

「会社はいま内田夫人が代表となっていますけど、実質的には内田さんの経営でしょ。行政指導がなかったとはいえ、あれだけの廃車を県には“有価物である”と主張して、放置し続けるのはいかがなものかね。あれが廃棄物でなければ、なにを廃棄物と呼ぶのさ」

 改善を求める近隣住民の運動の動きもあるというが、

「彼は市議4期目で物言いも尊大だし、昨年、市が関連する協議会の事務局員を恫喝したとして訴えられて、強気で反訴したなんてこともあった。みんな内田さんには意見できないんです。一日も早く片づけてほしいんですが……」

 そんな市民の思いなど何処吹く風とばかりに、廃車を放置し続けている内田市議。当のご本人に訊ねると、車や部品はあくまで売り物といい、現場の「整理作業も行っています」とのこと。

 市議の立場上、行政指導があったか否かは重要かもしれない。だがそれがなかったから、すべて免罪されたと言わんばかりの振る舞いには違和感しか覚えない。

 環境問題が叫ばれる昨今。美しい景観に、およそ似つかわしくない問題行動であることには違いあるまい。

「週刊新潮」2019年9月12日号 掲載

新潮社

最終更新:9/15(日) 8:51
デイリー新潮

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