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悪い兄弟がいる場合は注意!「相続登記における対抗要件」の変更

9/15(日) 8:18配信

ダイヤモンド不動産研究所

「相続登記における対抗要件」の変更で、遺言による不動産相続にも登記が不可欠に! "平成31年度の相続法(民法相続編)改正"で注目のポイントの一つ「相続登記における対抗要件」の変更について、基本的な用語の解説から、改正された背景、起こり得るトラブルやその対処法まで、徹底的に解説する!(取材協力・監修:法律事務所アルシエン 武内優宏弁護士)

■平成31年度 相続法(民法相続編)の改正のポイント リンク集■
(1) 「配偶者居住権」のメリット
(2) 「特別受益の持ち戻し免除の推定」とは
(3) 「自筆証書遺言」の要件緩和と、新たな保管方法
(4) 「遺産分割前の預貯金の引き出し」の柔軟化
(5) 「相続登記における対抗要件」の変更
(6) 「遺留分」制度の見直しの影響

相続では従来、不動産登記より「遺言」が優先

 相続が発生すると、不動産の所有権は各相続人において法定相続分によって「共有」される。その後、遺産分割協議で別の分け方をすることは可能だが、法定相続分(共有持ち分)の登記は共有物の保存行為にあたり、相続人がそれぞれ単独でできる。

 さらに、相続人の債権者も、債権の相手方(債務者)である相続人の法定相続分の不動産(共有持ち分)については、債権の担保を確保するため、その相続人名義での「登記」を行える。これを「債権者代位」という。

 お金を貸した相手がお金を返してくれない場合、お金を貸した人は相手が相続する分を担保として確保できる、ということだ。

 ところが従来、有効な「遺言」があり、遺言において特定の相続人に対して特定の不動産を相続させると指定されている場合(いわゆる「相続させる旨の遺言」)は、登記の有無に関わらず、相続人の間のみならず第三者に対しても、遺言が優先するとされていた。

 すなわち、ある相続人の債権者がその相続人が相続した不動産(共有持ち分)について債権者代位で登記を行ったとしても、後から有効な遺言が出てきて、別の相続人が不動産を全て相続すると指定されていた場合、債権者はみすみす担保を失うことになってしまう。

 このように、相続人の債権者は不安定な地位に置かれていたのである。(ただし、遺言の指定であっても、「相続させる」という遺言ではなく、特定の相続人や相続人以外の第三者に「遺贈する」という遺言の場合、他の権利者である相続人や第三者とは対抗関係に立ち、先に登記を行ったほうが権利主張できる)

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最終更新:9/20(金) 13:00
ダイヤモンド不動産研究所

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