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グレース・ケリーの記憶 ― 現在のケリー家の姿

9/16(月) 21:40配信

エスクァイア

「ケリー・ファミリー2.0」とでも呼ぶべき現代のパワーカップルの存在。グレースの妹リザンヌの一人息子、クリス・レヴィーン

 ケリー・ファミリー2.0とでも呼ぶべき現代のパワーカップルというものが存在するとすれば、それはクリストファーとヴィクトリアのレヴィーン夫妻でしょう。

 グレースの妹リザンヌの一人息子であるクリス・レヴィーンは、金融業界にあってはモナコ・アセット・マネージメントで活躍しつつ、一方ではフィラデルフィア郊外、アンドリュー・ワイエスの絵で有名なブランディワイン・バレーのB&B兼ワイナリーである、スウィートウォーター・ファームを経営する実業家でもあります(妻との生活拠点はブリンマーです)。

 妻のヴィッキーは、フィラデルフィアの上流階級では知らぬ人のいない博愛主義者であり、フィラデルフィア美術館や他のインスティテューションの理事会メンバーにも名を連ねる存在です。

 彼女の父親ロバート・L・マクニール・ジュニアは医薬品業界の名家の一員であり、有名な慈善事業化として、そしてホワイトハウス以外では最大のプレジデンシャル・チャイナ(“ホワイトハウス・チャイナ”とも。ホワイトハウスで用いられる高級磁器の食器類)のコレクターとしても知られる人物です。

 クリスは、角ばった顎(あご)とウェーブのかかったチェスナットブラウンの髪という、ケリー家の男性の典型ともいえる特徴を備えています。飾り気のないスウィートウォーター・ファームに姿を現す彼は、あたかも育ちの良い牧場経営者といった雰囲気で、まるで寄宿学校出のレイ・クレッブス(米国人気テレビドラマ『ダラス』シリーズの登場人物)のようです。

 スレンダーで可愛らしく、そしてアーティスティックなヴィッキーは、社交的でおどけたところもある夫とは好対照に、自分の世界をはっきりと守るタイプの女性です。2人の間には3人の子どもたちがおり、最も若い女性が20代のジーナです。彼女にとって大叔母にあたるグレースのように、ジーナもまた若くして芸術の虜になり、両親の意志などお構いなしに、女優としてのキャリアを歩み始めています。

 「本当に美しい夫婦です」とふたりを称えるのは、フィラデルフィア中心部で不動産仲介を営むR・C・アトレー。彼女は、グレースの姉であるペギー・ケリー・コンランの親友です。

 ケリー家は、例えばカサット家やビドル家、ドレクセル家、スコット家といったフィラデルフィアの名門である慈善活動家の脈には加わっていません。ジャックはその死に際して、自らが所有する不動産をチャリティーに寄付することはありませんでしたし、それがある種の遺言のような効果を生んでいるのかもしれません。彼は遺言状において、相続者たちに次のように語りかけています。

 「私が、この書類を以てあなたたちに与えることができるのは、物質的な物でしかない。しかし、もし私が遺し得るものが金品だけでないのなら、私はこの人間性をあなたたちに与えることを望むだろう」

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最終更新:9/16(月) 21:40
エスクァイア

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