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事業者、生活者の「食品ロス」調査から見えたもの

9/17(火) 5:00配信

商業界オンライン

施策では段階的値引きが最多で、効果を実感する企業も

 前の質問で「施策あり」と答えた小売店には「具体的な施策を教えてください」(複数回答可)と聞いたところ、「段階的値引き」(74.4%)、「仕入れ量の調整」(62.8%)、「フードバンクなどへの寄付」(34.9)%、「タイムセールで大幅値引き」(18.6%)、「ダイナミック・プライシング」(18.6%)などが挙げられた。

※「段階的値引き」は惣菜や生鮮ではパックしてからの経過時間、日配品などでは消費期限までの残り日数によって、値引き率を変えていく方法。/「ダイナミック・プライシング」は同一商品やサービスの価格を需要と供給に合わせて変動させること。

「店舗は消費期限が近いものを手前に陳列しますが、日本は“鮮度信奉”が強く、売場の奥に手を突っ込んで消費期限までの残りが長い食品を購入する生活者が多い。その結果、消費期限までに販売できなかった食品がロスになってしまう」と中村部長。

 これに対して、斎藤室長は「生活者は新しいものがいいと刷り込まれている。段階的値引きで、こうした習慣が変われば、食品ロスも減ります」と話す。

 このアンケートではさらに「施策を実施したことで食品廃棄量に変化はありましたか」と聞いているが、段階的値引きを実施した店舗は効果を実感している。「お客さまは鮮度が落ちていることが見て取れる大幅に値下げした見切り品より、割引率が低くても品質に遜色のない段階で値引きした商品を買う方が抵抗感がない」と杉田さん。

 中村部長は、「できるだけ値引率が少ない段階で買っていただきたいというのが、小売業の本音で、それが時間を追って値引率を細かく変えていく理由でもあります。客層や営業時間によっても変わってくるのでしょうが、皆さん、どのタイミングでどの程度の値引率が効果的かを検証されているように思います。客数と在庫量の関係で値引率を変えたり、客足の伸びない雨の日は値引率を上げるところもありますが、そうなると、人材不足の中、オペレーションの負荷がかかる」と、課題も指摘する。

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最終更新:9/17(火) 5:00
商業界オンライン

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