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事業者、生活者の「食品ロス」調査から見えたもの

9/17(火) 5:00配信

商業界オンライン

『食品ロス削減推進法』を知らない生活者が約半数

 生活者対象の調査では、「購入した食材を全て使い切っていますか?」の質問に対して54.4% が「使い切れていません」と回答。家庭における廃棄ロスの多さが、改めて浮き彫りになった。

 そして、「賞味期限間近な商品や、形が悪い商品でも、“通常より特価”であれば買いたいと思いますか?」という質問には、実に96.5%が「買いたいと思います」回答。「少しでも安く買いたいという心理が見て取れ、特価であれば、買う予定がないものも買ってしまうと推測されます」と杉田さん。

 だが、「『食品ロス削減推進法』について知っていますか?」の問いには、「知りません」が47.8%と約半数に及び、関心の低さが浮き彫りになった。

小売業者は「お得をフックに廃棄ロス削減を!」

 この2つの調査結果からは、「生活者は購入した後の廃棄ロスは減らしたいという意識はあるものの、店舗の食品ロス削減には無関心で、食品ロス削減と購買行動がセットになっていません。だから、社会問題にもなった恵方巻きが最後は半値になっても、廃棄ロス削減に協力するために買おうとは考えないのです」と斎藤室長。

「こうした意識を変えていくのも、事業者と消費者をつなぐ『トクバイ』を持つ弊社の使命の一つ」(杉田さん)との考えのもと、同社は、これまでも食品ロス削減への理解を深め、行動してもらうために、トクバイユーザーに向けたオウンドメディア「トクバイニュース」で、食品ロス削減レシピや、食材の保管や保存方法などの情報を発信してきた。「今後は、『食品ロス削減推進法』や食品廃棄ロス削減の重要性を、『トクバイニュース』でもっと伝えていきたい」と杉田さん。

 店舗の食品ロス削減に向けては、中村部長はトクバイ掲載の情報活用を進める。「生活者は、お得情報に敏感です。7月から『トクバイ』にタイムセールを掲載するようにしました。同様に、『トクバイ』を通じて、賞味期限が〇日を切ったら割引価格にしますよ、こういう条件の商品を購入するとお得ですよ、この時間は値引きするのでお得ですよ、といった情報を発信し、お得をフックに廃棄ロスを減らすのも一つの方法だと思います」と語る。

 今回の取材を通して、改めて次のことの必要性に思いを巡らせた。それは『生活者も、世界に目を向けると飢餓に苦しむ人たちが数多くいるのに、日本ではまだ食べられる食品が大量に破棄されている現実を直視する必要がある。そして、店舗の破棄ロス削減は私に関係ないと、消費期限の残りが長い食品を引っ張り出すことはやめるべきであろう』ということだ。

小林 真由美

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最終更新:9/17(火) 5:00
商業界オンライン

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