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楽天VSヤフーのEコマース戦争が始まる!?ZOZOの前澤の退任よりも注目すべきヤフーの動向

9/17(火) 6:31配信

@DIME

Eコマース日本一を狙うヤフーの動向に注目!

 Eコマースの巨塔、楽天に対抗しヤフーは日本一のEコマースサイトを作る気だ。

 9月12日にヤフーとZOZOが発表した資本業務提携では、ヤフーがZOZOの株式の50.1%を取得して買収することがわかった。株式50.1%を取得するのに必要な金額は4,000億円程にのぼる。ヤフーにとっては過去最大級の買収額となっている。トップダウン経営で有名なZOZOの前澤社長は同日退任し、後任には取締役の澤田氏が社長に就任した。
ヤフーは持分が50.1%となるようにZOZOの株式を取得する。前澤社長の持分は売却され0%になる予定。

【ヤフーの苦手なファッション領域や20代の顧客を取り込み楽天に勝ちにいく】
 9月12日に行われた記者会見ではヤフーの川邊社長とZOZOの前澤社長が買収の経緯やヤフーとZOZOの提携により生み出せる相乗効果について説明。
 Eコマースで日本一を目指すヤフーの利益拡大に必要な要素をZOZOが持ち合わせている。ZOZOもまたヤフーやソフトバンクから戦略的に送客を受けられる。互いの弱点を補いつつ、Eコマース日本一という確固たる地位を獲得しようというのが狙いだ。

 買収されたZOZOは「PayPay モール」というEコマースのショッピングモールに出店するなどしてヤフーのEコマース売上の向上に貢献する一方、ZOZOが現在運営してるファッションのEコマースサイト「ZOZOTOWN」の運営を継続する。
 現在のEコマース日本一である楽天に対抗するためには、ZOZOとヤフーの流通高を合わせて3倍以上にする必要がある。下に直近決算年度のそれぞれの企業の取引高をまとめた。楽天のEコマースの流通高は約3.5兆円。ヤフーとZOZOを合わせた場合は1.1兆円となる。単純計算でヤフーとZOZOの流通高が約3.2倍になれば楽天に勝つことができる。

楽天 3.431兆円
Amazon1.52兆円(138億2900万ドル)
ヤフー7,692億円
ZOZO3,231億円

 楽天の流通高はEコマースサイト楽天市場のほかトラベル、ブックス、ビューティーといった関連サイトも含めた数字。ヤフーにはヤフーショッピング以外に、ヤフートラベルなどで3,925億円の売上があるがこの売上を考慮しても楽天には及ばない。流通高(売上高)2位のAmazonジャパンは約1.52兆円。足元のヤフーの目標はAmazonジャパンを上回ることになるだろう。
 ヤフーは30代~40代の顧客が中心で、男女比は6:4。ZOZOは20代~30代の顧客が中心で男女比は3:7。両者の顧客属性が異なっており、ZOZOが持つ「ファッション」の強みはヤフーにはない。Eコマースの取扱高をヤフーとZOZOとで成長させることが出来ればヤフーグループ企業として日本一のEコマース企業となれる。
 また、PayPay モールは今秋にリリースが予定されている。ヤフーショッピングとは異なるEコマースサービス。PayPay モールにZOZOTOWNが出店するとPayPayモールでのファッションアイテムの取扱が格段に増える。

【値引き施策を良く思わないファッションブランドを説得できるか】
 ZOZOと言えば前澤社長がTwitterユーザーに1億円を配ったり、クーポンやZOZOARIGATOによる値引き施策を良く思わないブランドがZOZOTOWNから離脱する「ZOZO離れ」が起こったりと、2019年前半を賑わせていた記憶が強く残っているのではないだろうか。

 ヤフーでも同じように値引きを頻繁に行っている。例えば5のつく日のポイント還元増や、ソフトバンクのスマホユーザーへのポイント還元増。毎月11日・22日のゾロ目となる日に配られる値引きクーポン配布、PayPay決済利用者に対する大きな還元など。
 ZOZOTOWNで出店しているファッションブランドがPayPayモールに出店するとなった場合どのようなイメージを思い描くのだろう。
 ヤフーやソフトバンクのユーザーを新たな顧客として認識する前向きなイメージとなるのか、それともZOZOTOWNより激しい値引き施策が行われしまってブランドイメージを損なってしまわないかという後ろ向きなイメージとなるのか。ヤフーの腕の見せ所だろう。

【注目すべきは前澤社長やZOZOよりもヤフーの動向】
 ZOZOの前澤社長がお金に困っているのでは?という報道もされている。記者会見では月に行きたい。新たな事業を始めたいなどと発言していたのでお金が必要なのは間違いない一方、前澤社長の個人の問題でありZOZOはあまり関係がないはず。

 もしトップダウン経営により会社のお金の使い方に問題があったとして、新たな経営体制に切り替えていくのによいタイミングだったのかもしれない。ZOZOの2020年度第一四半期の業績は2019年度よりも良く、純利益で+28%の成績なので、よい状態で前澤社長の退任ができたのではないだろうか。
 それよりもEコマース日本一を狙うヤフーの動向に注目しようではないか。

取材・文/ぺったん総研

@DIME編集部

最終更新:9/17(火) 6:31
@DIME

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