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ドライブスルーの注文はAIに。マクドナルドが音声認識のスタートアップを買収して目指すこと

9/17(火) 12:13配信

WIRED.jp

マクドナルドが今年3月、あるスタートアップを3億ドル(約324億円)以上で買収した際には驚きをもって迎えられた。その企業とは、ビッグデータに基づいてパーソナライゼーションサーヴィスを提供するDynamic Yieldである。

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だが、今回のニュースは、そこまで驚きではないだろう。マクドナルドは音声認識の人工知能(AI)システムを手がけるスタートアップ、Apprenteの買収を発表したのだ。

Apprenteはファストフードや低価格のレストラン店などでの注文の聞き取りに特化したAIを開発している。ニッチな市場に思えるだろうが、確実に需要はあったということだろう。買収額などの詳細は明らかにされていないが、マクドナルドの目的は明らかである。

音声の「意味」を直に理解するシステム

Dynamic Yieldは、時間帯や天候、場所などの情報に基づいてメニューに表示する商品を最適化するシステムを完成させている。これにApprenteの音声認識AIを組み合わせれば、マクドナルドはドライブスルーの運営の効率化が可能になる。ドライブスルーでノイズばかりでよく聞こえないスピーカーに向かって大声で注文を繰り返した経験のある人なら、マクドナルドがやろうとしていることの意味を理解できるはずだ。

Apprenteは自社のテクノロジーを既存の音声認識のような「音声のテキスト化(speech-to-text)」ではなく、「音声の意味化(sound-to-meaning)」と呼んでいる。その特徴は顧客の注文を文字化せずに、音声情報を直接コンピューターに伝える点にあるという。IT市場調査会社451 Researchのラウル・カスタニョン=マルティネスは、音声アシスタントに関するレポートのなかで次のように書いている。

「Apprenteは自社システムについて、レストランや公共の場など騒音が激しい環境や、顧客が口語的かつ文法が正確ではない方法で話す場合に、特に力を発揮すると考えている。こうした状況では従来型の音声認識システムはうまく機能せず、精度が低下する」

ドライブスルーは、まさにこうした状況にある。そして、1日当たり6,800万人に上るマクドナルドの顧客の多くは、クルマから注文を伝えてくる。メニューの品数も注文に使われる言葉もある程度は限られているため、何を言われるか予想もつかないAIアシスタントなどよりは、内容を把握することは簡単かもしれない。

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最終更新:9/17(火) 12:13
WIRED.jp

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