ここから本文です

なぜ株価上昇?「自社株買い」を完全理解(窪田真之)

9/18(水) 7:47配信

NIKKEI STYLE

自社株買いを実施する企業が増えています。2018年度に日本企業が実施した自社株買いは6兆円超と日銀のETF買い(約5兆6500億円)を上回り、日本株最大の買い主体となりました。19年度は8兆円を超える自社株買いが実施される見通しです。日銀買いを大きく上回るダントツの買い手になるでしょう。ようやく日本にも本格的な自社株買い時代が到来しました。今年の4月以降に1000億円以上の自社株買いを決議した会社はこんなにあります。

■積極的になった日本企業

ところで、なぜ急に日本企業はこんなにも自社株買いに積極的になったのでしょう?

自社株買いは増配と並ぶ株主への利益配分手段ですが、10年以上前までの日本企業はあまり熱心でありませんでした。渋々、仕方なくやっていた企業もありました。そのころよく聞かれた自社株買いの理由は「持ち合い解消売りの受け皿」でした。
日本では上場企業同士が互いの株を持ち合う慣行がありましたが、財務リストラやガバナンス上の問題から持ち合いを解消する動きが広がりました。その「持ち合い解消売り」の事実上の受け皿として、自社株買いを行う会社が増えたわけです。
ところが、10年ほど前からは自社株買いの目的が変わってきました。ようやく本来の目的である「株主への利益配分」として行う企業が増えたのです。加えて最近、もう1つ目的が加わりました。「財務戦略としての自社株買い」です。

■自社株買いのもう1つの理由

長引く低金利で借入金の利息負担が軽くなる中、増配を続ける日本企業にとっては配当負担の方が重くなってきました。そこで注目を浴びるようになったのが財務戦略としての自社株買いです。自社株買いを行えば発行済み株式総数が減り、その分配当金総額が減り、配当負担を軽くすることができるわけです。借入金が少々増えても、低金利下で金利負担は軽く済みます。発行済み株式数が多い上場企業は、財務戦略として自社株買いを行ったほうが良いと判断するようになったのです。

1/3ページ

最終更新:9/18(水) 7:47
NIKKEI STYLE

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事