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「中国共産党の脅威」を生んでしまったアメリカ痛恨の”判断ミス”

9/18(水) 11:53配信

PHP Online 衆知(Voice)

安全保障、インテリジェンス、近現代史などに幅広く精通し、その知見から論壇誌への寄稿も多数の評論家の江崎道朗氏。

その新著『朝鮮戦争と日本・台湾「侵略」工作』では、日本人の多くが“傍観者“だったと思いこんでいる朝鮮戦争において、実は中国、ソ連などの共産勢力が企てていた日本と台湾の侵略の危機という「知られざる歴史」が存在することを指摘している。本稿では同書より、アメリカ依存によりアジアが危機に晒される危険性を指摘した

※本稿は江崎道朗著『朝鮮戦争と日本・台湾「侵略」工作』(PHP新書)より一部抜粋・編集したものです。

現在の中国の脅威を生み出したのはアメリカの「優遇政策」

北朝鮮の核開発や、香港での流血デモが国際的に注目されるなか、あまり注目されなかったが、2019年5月27日から31日にかけて、台湾が中国からの侵攻を想定した軍事演習「漢光35号」を実施した。

旧知の元米軍関係者に尋ねたところ、戦闘機や攻撃ヘリ、地対空ミサイルまで参加させたこの大規模軍事演習に、米軍将校も多数参加したのではという噂が飛び交っているよと教えてくれた。

なにしろ2017年1月に発足したD・トランプ共和党政権は、歴代アメリカ政府の「親中」政策を全面的に見直し、台湾との関係強化を推進しているのだ。

アメリカと中国共産党政府(中華人民共和国)、台湾(中華民国)との関係は複雑だ。東西冷戦下、ソ連の脅威に対抗するため、アメリカのR・ニクソン大統領は、中国共産党政府を西側諸国に引き込もうと、1971年に訪中を表明(「ニクソン・ショック」と呼ぶ)。

そして1979年、アメリカは中国共産党政府を「中国を代表する国家」として承認し、台湾との国交はなくなった。これが現在の中国の台頭へとつながっていく。

このとき、アメリカは「台湾関係法」を制定、有償で武器などを提供することで台湾との実質的な関係を維持しようとしたものの、国際的には中国を優遇してきた。他の西側諸国も次々に中国と国交を樹立し、台湾は国際的に孤立していく。

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最終更新:9/18(水) 12:29
PHP Online 衆知(Voice)

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