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ラグビーW杯、40億人が視聴する大イベントの「経済効果」

9/18(水) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

いよいよ9月20日に日本で開幕するラグビーのワールドカップ。オリンピック、サッカーワールドカップに次ぐ、世界三大スポーツイベントとも呼ばれるが、その概要を紹介する。(「週刊ダイヤモンド」8月31日号の第1特集「熱狂!ラグビー ビジネス・人脈・W杯」の一部抜粋による特別公開)
● 世界40億人が観戦 44日間にわたる一大イベント

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 ラグビーのワールドカップの歴史は意外と新しい。ラグビーはアマチュアリズムが強く、どの国が強いかよりも、どちらの国が強いかという対抗戦思想が強かったからだ。

 サッカーの第1回ワールドカップがウルグアイで開催されたのは戦前の1930年だが、ラグビーの第1回ワールドカップがニュージーランドで開催されたのは1987年。これを契機に世界のラグビーが劇的に変わり、「4年に1度のワールドカップが全てのカレンダーの中心になった」(スポーツライターの藤島大氏)。

 ニュージーランドが優勝した第1回は招待国16カ国による大会だったが、前回の2015年の予選参加国は96カ国。テレビ放映国は17カ国から209カ国まで増加。収益面でも順調に大会の規模を拡大している。日本は勝率こそ低いものの、第1回から今回まで、全ての大会に参加している。

● チケット販売は過去最速ペースで 日本やNZ戦は完売

 第9回となる日本大会は、アジアで初の開催となる。大会期間が来年の東京オリンピックの17日間に対して44日間と長く、北海道から九州まで開催都市が12と多いのが特徴だ。

 「日本開催の実現は、旧英国植民地とフランスでボールを回していたスポーツを、開かれた競技にしたいというワールドラグビーの強い意志。将来は米国、さらに先には中国での開催ということを意識しているはず」(藤島氏)

 チケット料金は、試合が観戦しやすい最上位のカテゴリーAの場合、日本戦で5万円。決勝戦は10万円。国内の試合と比較すると高額ではあるが、売れ行きは順調だ。組織委員会のチケッティング・マーケティング局の森貴信局長はこう説明する。

 「全販売数180万枚中、第3次の段階で8割以上を販売しました。過去の大会と比較しても、最速ペースです。日本や人気国が絡まない、コアなファン以外には注目されにくい試合も好調です」

 現時点で、決勝までの48試合の全てで7割以上を販売。日本戦やニュージーランド戦、決勝トーナメントは完売を予想している。「8割以上スタジアムが埋まれば、見た目には満員レベル」なので、ガラガラの観客席の映像が世界に流れるリスクはない。

 チケット売り上げは、暫定予算から複数回上方修正済み。最終的には350億円程度を見込む。大会目的の訪日外国人客は50万人以上を想定している。

 「チケットは、対戦カードによって値段を変えたが、価格決定が適正だった。例えばA席の場合、決勝戦は10万円だが、比較的有名でない国同士の場合は1万円に設定した。海外では、ラグビー発祥の地であるイングランドでの販売が最も好調。締めるまで分からないが、1円でも多く黒字を確保したい」(森氏)

 大会は「スポンサー集めも極めて順調」(広告代理店)で、観客動員を含めて、収支面では成功する確率が高い。「成功か大成功か」を分ける最後のハードルは、日本代表が予選を突破して「初のベスト8入り」を果たすこと。日本の決勝トーナメント進出が実現すれば、国内はもちろん、アジアでもラグビー熱が高まるはずだ。

ダイヤモンド編集部

最終更新:9/18(水) 6:01
ダイヤモンド・オンライン

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