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思い知らされたメッシという“存在” 8万人の敵地サポーターが叫んだ「ノー!」の悲鳴

9/18(水) 18:00配信

Football ZONE web

【現地発】負傷明けのメッシがCL初戦で途中出場 ドルトムントの選手とサポーターに走った緊迫感

「ノー、ノー、ノー、ノー!」

 試合中、意気揚々とドルトムントに歓声を送っていた8万人のサポーターが、一転して悲鳴を上げ始めた。何事かと思いタッチライン際を覗くと、そこには今季初出場の瞬間を迎えようとしているバルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが立っていた。

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 バルセロナは現地時間17日、「DAZN」が全試合を独占放送するUEFAチャンピオンズリーグ(CL)開幕節でドルトムントと対戦し、アウェーで0-0と引き分けた。負傷により今季未出場だったメッシは、この日もベンチスタート。試合は8万人のサポーターの歓声を背にしたホームのドルトムントが果敢に猛攻を仕掛け、バルセロナは立て続けにピンチを迎える厳しい展開となった。

 前半は圧倒されたことで沈黙する時間の長かったバルセロナサポーターだが、後半に入ると、アウェー席が一転して活気に満ちた様子を見せる。試合前のウォーミングアップでは姿を見せなかったメッシが、アップの準備を始めたためだ。対照的に、絶えずチャントを歌い続けていたドルトムントのサポーターは、メッシの投入準備にどよめきを起こしていた。

 しかし後半10分、ポルトガル代表DFネルソン・セメドがイングランド代表MFジェイドン・サンチョをペナルティーエリア内で倒してしまい、PKを献上する。失点のピンチを迎えたが、ここはドイツ代表GKマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンが同胞のドイツ代表MFマルコ・ロイスのシュートをビッグセーブ。バルセロナサポーターが歓喜に沸いた直後、その勢いに乗じるように、メッシがユニフォーム姿に着替えた。

 そして冒頭のシーンに移るわけだが、8万人のドルトムントサポーターの中に、一斉に緊迫感が走ったのがひしひしと伝わってくるようだった。負傷明けもありメッシ自身は本調子ではなかったものの、ドルトムントの選手たちの警戒心は尋常ではなく、前半高いポジションで数々のチャンスを演出していたロイスがメッシ投入以降は低い位置取りとなり、“メッシ封じ”に加勢する格好となった。献身的な守備を見せた一方、ロイス本来の攻撃の持ち味は陰を潜めることになり、結果としてスコアが動くことはなかった。

万全でなくとも相手に影響をもたらす、それこそがメッシ

 メッシは比較的低い位置でゲームコントロールする役割を担っていたが、それでもロイスら攻撃陣はメッシを執拗に追走していた。あくまで結果論だが、メッシの途中出場が、相手攻撃陣を守備に走らせる抑制にもつながっていた。万全な状態でなくとも、そこにいるだけでサポーターや選手たちに影響をもたらす――それこそがメッシなのだ。

 どちらかと言えば、ドルトムントが勝ち点3を取りこぼした印象の残る一戦となったが、帰路につくホームのサポーターたちは深夜の満員電車の中で笑顔を浮かべていた。そして「メッシ」の言葉を連呼して会話に花を咲かせていたあたりに、メッシという存在の大きさを改めて感じた。

Football ZONE web編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku

最終更新:9/18(水) 18:39
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