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段差のある店ができるちょっとした気配り

9/19(木) 5:00配信

商業界オンライン

  入り口や店内に、段差のある店があります。階段を使わなければ行けない店、手前にほんの数段の段差がある店もあります。

 経験のある人は分かると思うのですが、ドアストッパーがない中、片手でドアを開けた状態でベビーカーなどの大荷物を入れるのは意外と難しいです。ベビーカーに限らず、両手で抱えるくらいの大きな荷物やスーツケースなど運ぶのに力のいるものは、片手で取り扱うには重く、小回りも効きづらいからです。

 ドアを開けてくれるスタッフがいるだけでもとても助かるのですが、入店前からお客さまに気付くスタッフは少ないため、結局は人手を借りずに片手で対応することが多いです。

わざわざ頼むのは意外と気を遣う

  もちろん、「中に入りたいので、手伝ってくれませんか?」とお客さま側がスタッフに頼めば、ドアの開閉くらいなら手伝ってくれる店がほとんどだと思います。しかし、この一連の作業はお客さま側からすると意外とハードルが高いものです。

 それは、単純に「申し訳ないな」という気持ちや「もし断られたら嫌だな」という不安、「そこまでするくらいなら、別の店に行こうかな」という諦めがあるからです。例えばベビーカーなら、いったんベビーカーを道に置いたまま段差を駆け上がって店内のドアを開け、手の空いたスタッフにヘルプを依頼。その間もベビーカーの子供が大丈夫かチラチラと見る、という行為が必要となります。

 私自身、入りたいお店があっても階段のあるお店では、入店を諦めた経験が何度もあります。妊娠中は細い階段は前にせり出したお腹で足元が見えにくく安定しないのでつまずくのが怖かったですし、ベビーカーのときは置く場所を考えると、狭いお店は避けてしまうようになりました。

 入店していたら間違いなく買物や飲食もしていたのでしょうが、妊娠中に息を切らして登ったり、ベビーカーを抱えて階段を上る気力まではそのときにはありませんでした。

 こうしたことは自分に何の問題もない健康状態のときには全く気付きませんでした。特に病気ではない私でさえそう感じたのですから、日常的に足の悪い高齢者や怪我人はもっと入りづらく感じるのではないかと思います。

 言い換えれば段差のある店は、自動的に来店客層を「階段を不自由なく登れる」お客さまのみに絞って営業していることになります。店側としてはいろいろなお客さまに来てもらいたいと思っていたとしても、入店までのハードルがかなり高くなってしまっているのです。高齢者や子連れ客がターゲットから外れているのならそれでもいいのですが、意外とそのことに気付いていないお店も中にはあるのではないでしょうか?

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最終更新:9/19(木) 5:00
商業界オンライン

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