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最優秀賞に森陽愛子さん:住友理工学生小論文アワード

9/19(木) 17:47配信

オルタナ

住友理工は大学生らを対象にした「第5回 住友理工 学生小論文アワード」を実施、9月18日に表彰式を開いた。小論文のテーマはSDGs(持続可能な開発目標)を達成するためにどうイノベーションを起こすかーー『未来に選ばれる会社』とは」。全国から102本の小論文が集まり、最優秀賞には「健康」は個人だけの責任ではなく、社会全体で整えるべき「社会資源」だと主張した、筑波大学医学群4年の森陽愛子(ひめこ)さんが輝いた。(オルタナS編集長=池田 真隆)

森さんの小論文のタイトルは、「オレンジ企業」。SDGsのゴール3「すべての人に健康と福祉を」の達成のために、すべての企業は「オレンジ企業」を目指すべきと強調した。オレンジとは、健康を想起する色からそう名付けた。

いまの日本には、過労死、うつ、生産年齢人口の減少、企業の人手不足、医療費増大、健康格差などさまざまな課題があると現状分析を行い、「健康」は個人だけの責任ではなく、社会全体で整えるべき「社会資源」だという認識に変わるべきと述べた。

オレンジ企業を「1.従業員のwell-being(ウェルビーイング)に取り組んでいること」「2.消費者のwell-being(ウェルビーイング)に取り組んでいること」「3.1及び2が健康を意識せずとも実現されること」と定義した。すべての人に健康と福祉を行き渡らせるためには、「企業活動が健康づくりに適したものである必要がある」と問題提起した。

最優秀次席には、高槻祐圭さん(大阪大学法学部3年)が選ばれた。高槻さんのタイトルは、「無意識なエシカルを広める―対話の場を生むイノベーション―」。「無意識な消費行動が実は構造的暴力として社会の弱い立場にある人達を苦しめていることがある」という課題をSDGsに関連付け、エシカル消費を推進することで、この課題を解決していくべきと主張した。SDGsの目標12「つくる責任つかう責任」をはじめとする人権や環境に関連する目標を達成するためのイノベーションを提案した。

優秀賞には3組が選ばれた。CO2を削減しながら、付加価値向上を実現する「デカップリング」を起点とした、ビジネスモデルの構築を行なう「脱炭素トランスフォーメーション」を提案した須山怜央さん、樋口暉さん、相澤友香さん(法政大学人間環境学部人間環境学科3年)。

技能実習生をはじめとする外国人労働者に着目して、個性を生かして働ける「多文化協働」を訴えた中山佳南さん(椙山女学園大学現代マネジメント学部3年)。「人生100年時代」における「生涯現役」と「地方創生」の実現のための大企業の組織イノベーションのあり方について考察した前川直也さん、佐久間太朗さん、吉村崇志さん(明治大学政治経済学部3年)。

同アワードでは、国連が定めたSDGsで定めた目標を達成するために企業に求められるイノベーションについて論じてもらった。SDGsの達成に貢献しながら、新しい価値を生み出す企業について募集した。

識者による選考会(審査委員長、河口真理子・大和総研研究主幹)を経て、各賞が決められ、最優秀論文には賞状と副賞として賞金100万円(1人)、最優秀次席は50万円(1人)、優秀賞は10万円(3人)が贈られた。同アワードは2014年から毎年開催しており、今年で5回目を迎えた。

今年は全国から102本の応募があり、ファイナリストとして20本が残った。そのなかから、最優秀賞、最優秀次席、優秀賞(3組)、審査委員特別賞(6組)の11本が表彰された。


【第5回 住友理工学生小論文アワード表彰者一覧】(敬称略)
最優秀賞:◆「オレンジ企業」
森 陽愛子(筑波大学医学群医学類4年)
最優秀次席:◆「無意識なエシカルを広める―対話の場を生むイノベーション―」
高槻 祐圭(大阪大学法学部国際公共政策学科3年)
優秀賞:◆「SDGsに向けた大企業の組織イノベーションへの提案」
前川 直也、佐久間 太朗、吉村 崇志(明治大学政治経済学部経済学科3年)
同◆「多文化協働サラダボウルのススメー働きがいも経済成長もー」
中山 佳南(椙山女学園大学現代マネジメント学部現代マネジメント学科3年)
同◆「脱炭素トランスフォーメーション~サステナブル産業革命のリーダーを目指せ!~」
須山 怜央、樋口 暉、相澤 友香(法政大学人間環境学部人間環境学科3年)
審査員特別賞:◆「生態系のイデオロギーより構築する未来の会社としての在り方」
ボーグ・ジェームス(上智大学理工学部物質生命理工学科4年)
同◆「未来を創るルールメイキング・カンパニー~新たな社会秩序を作り上げるイノベーションの創発に向けて~」
川島 爽花、氏平 杏里紗(法政大学人間環境学部人間環境学科3年)
同◆「未来に選ばれる企業~里山×畜産で持続可能な社会に~」
萱津 希音(麻布大学獣医学部獣医学科1年)
同◆「AI時代における持続可能な教育とは~新たな企業が起こす教育オープンイノベーション~」
長澤 瑞木(東京学芸大学大学院修士課程教育支援協働実践開発専攻教育AI研究プログラム修士1年)
同◆「医療分野におけるイノベーション」
安藤 新人(京都府立医科大学医学部医学科4年)
同◆「SDGsから利益を創出する企業を目指して」
高橋 聡、俣野 耀太郎、吉田 健人(明治大学商学部商学科3年)

最終更新:9/24(火) 16:48
オルタナ

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