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“広告界のイチロー”が日本企業に伝えたいこと レイ・イナモト(I&CO代表)【テック×カルチャー 異能なる星々】

9/19(木) 20:03配信

FINDERS

加速する技術革新を背景に、テクノロジー/カルチャー/ビジネスの垣根を越え、イノベーションへの道を模索する新時代の才能たち。これまでの常識を打ち破る一発逆転アイデアから、壮大なる社会変革の提言まで。彼らは何故リスクを冒してまで、前例のないゲームチェンジに挑むのか。進化の大爆発のごとく多様なビジョンを開花させ、時代の先端へと躍り出た“異能なる星々”にファインダーを定め、その息吹と人間像を伝えるインタビュー。

日本人クリエイティブディレクターとして、ニューヨークを拠点に名だたるグローバル企業の経営陣と同じ土俵で渡り合い、“広告界のイチロー”の異名を取る男、レイ・イナモト。常に注目を集め続けるその彼が2019年7月、自らが率いるビジネスインベンションファーム「I&CO」の東京オフィスを開設した。

業界騒然、クリエイティブ×ビジネスの未来をいち早く体現してきたスター・クリエイターが、今東京に拠点を構える理由とは? 胸には輝ける一つ星――時代を動かすその決意が今、新たなるステージへと進撃を果たす。

“広告界のイチロー”が、東京に拠点を開設した理由

ーー イナモトさんは、2015年までグローバル・クリエイティブエージェンシーAKQAのCCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)を務めた後、ニューヨークでご自身の会社Inamoto & Co(現I&CO)を旗揚げし、この7月に東京オフィスを設立されたばかり。どんな目的で、東京に事務所を開設されたのでしょうか?

イナモト:それには、大きく分けて3つの理由が挙げられます。一つ目は、これからの日本という国を考えていくにあたり、日本国内からの視点だけではビジネス的に限界があると思うこと。これまでご一緒させていただいてきたユニクロやトヨタ、ANA、味の素との仕事にしても、常にグローバルな状況を意識して仕事をしていきたいという想いが基本にあります。二つ目は、日本という国を一つのブランドとして見た時に、2020年の東京オリンピック・パラリンピックが終わった後のことを考えていかなければならないこと。三つ目としては、スターティングメンバーとして共同代表を務めてくれているPARTY出身の高宮範有と、アクセンチュア出身の間澤崇、2人の人材に恵まれたことも大きかったですね。

ーー 日本で事業を立ち上げて海外に行くという考え方だと、日本視点のものを持っていくという感覚になりますが、世界の側の視点から日本のビジネスをフックアップしていきたいということでしょうか。

イナモト:そうですね。ここ10年程の間、日本で成功を収めたデジタルサービスが海外では通用しないケースを数多く見てきました。その背景には、1億2千万人の人口を抱える日本市場の規模的に、成功すればそこそこ儲かってしまうという事情がある。でも、これから日本が超高齢化社会へと突入し、市場も縮小していく一方で、グローバル市場のスピードは早まるばかりです。そう考えても、「日本で成功してから世界へ持っていく」のでは遅過ぎる。だからこそ、日本企業であってもまず海外で成功させたものを国内にも導入した方が、長い目で見て現実的だと考えています。

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最終更新:9/19(木) 20:03
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