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腰痛が一日10秒の運動で改善、東大教授が教える「これだけ体操」

9/19(木) 7:01配信

現代ビジネス

 ぎっくり腰を含め、多くの腰痛は多少痛みを感じても積極的に動かしたほうが早く良くなる…そんな事実をご存知だろうか。長年、腰痛の研究を続けてきた東京大学医学部附属病院特任教授の松平浩さんは、腰痛の予防・治療効果がある“これだけ体操®️”を提唱している。

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 実際にやってみると、一日わずか10秒、本当に「これだけ?」と感じる極めて簡単な体操だが、効果は実証済み。基本の体操と「横バージョン」の2種類を解説しよう。

 (取材・構成/伊藤和弘)

腰痛は「動かして治す」のが現在の常識

 腰痛に悩む人は少なくありません。私たちが行った全国調査によると、軽いものも含めれば実に83%もの人が一生に一度は腰痛を経験することが確認されています。その腰痛を防ぎ、また自分で改善するために私が考案したのが“これだけ体操®️”です。

 腰痛は大きく、「病気が原因の腰痛」と「心配のない腰痛」に分けられます。まずはこの区別をきちんとつけておくことが重要です。

 腰痛の大半は、後者の「心配のない腰痛」で、多くの慢性腰痛やぎっくり腰も後者に含まれます。医学的に見て「心配がない」とはいえ、痛みを抱えている本人にとっては深刻な問題でしょう。「心配のない腰痛」には、この体操が効果的です。やってみて腰に痛みを感じることがあるかもしれませんが、強い不快な痛みやお尻にかけて痛みが持続しなければ、おおむね心配はありません。

 一方、「じっと寝ているだけでも腰がうずく」「痛み止めを使っても痛みがぶり返す」「痛みがお尻からひざにかけて広がる」場合、何らかの病気が原因になっている可能性が高いです。このような症状がある方は、体操を始める前に整形外科を受診してください。

 これらの症状がない「心配のない腰痛」の場合、「安静」は百害あって一利なし、というのが現在の常識です。ぎっくり腰を起こした場合でもベッドで横になっているのは長くて2日間まで。世界の多くの国の腰痛診療ガイドラインには「2日を超えるベッド上での安静は指示すべきでない」と書かれています。

 私たちはぎっくり腰で医療機関を受診した患者の中から、「腰痛が治るまでできるだけ安静」と指導された68名と「痛くない範囲で今まで通りに活動してよい」と指導された32名を抽出し、翌年の再発率を調べたことがあります。その結果、安静にしていた人たちは活動していた人たちより3倍以上も再発率が高く、慢性腰痛に陥りやすいことがわかりました。

 また、痛みに対する不安や恐怖から体を動かさないでいると、脳内や腰の組織が不具合を起こし、かえって痛みの感じ方が強くなることもわかっています。

 腰痛になったら安静にするのではなく、「動かして治す」のが正しいのです。

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最終更新:9/19(木) 10:40
現代ビジネス

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