ここから本文です

ソフトバンク・甲斐拓也 最下位からのシンデレラストーリー/ドラフト下位入団選手の今

9/20(金) 12:01配信

週刊ベースボールONLINE

 下位でも最下位だった。2010年秋のドラフト。今ではその強肩が「甲斐キャノン」と称され、侍ジャパンの常連となった甲斐拓也は、ソフトバンクでは最後の育成6位、全体でも指名全97人中94番目に名前が呼ばれた。その年の育成4位が千賀。この2人が球団史に名前を刻むとは誰が予想できただろうか。

 9月6日のロッテ戦(ヤフオクドーム)。甲斐はバッテリーを組み、チーム76年ぶりにノーヒットノーランを成し遂げた千賀滉大とともにお立ち台に上がった。バットでは先制打をマークし、懸命にリードした。「ゲームセットになった瞬間に今までのことを思い出しました。育成で一緒に入って、汗水流して頑張ってきた。いろいろと考えさせられるものがあった。何とか千賀のいい顔が見たいと思っていた。最高の顔が見られましたね」。その目は潤んでいた。

 ここまでの道のりは決して平たんではなかった。同期で1位の山下斐紹(現楽天)と比べられ、背番号3ケタからのスタート。13年オフにようやく支配下選手登録をつかんだが、出場機会はわずかだった。転機は17年、千賀や東浜巨らとバッテリーを組み、103試合に出場。「たくさんの経験ができた1年」と振り返った。そして全国に名をとどろかせたのは、昨年の広島との日本シリーズだ。6連続盗塁阻止の新記録をつくり、育成ドラフト出身初のシリーズMVPにも輝いた。来年の東京五輪の正捕手候補。最下位からのシンデレラストーリーはまだまだ続く。

写真=湯浅芳昭

週刊ベースボール

最終更新:9/20(金) 12:31
週刊ベースボールONLINE

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事