ここから本文です

「バンコク日本博」はなぜ熱い?

9/20(金) 5:00配信

商業界オンライン

日本製品から韓国製品へ市場がひっくり返っていた

 だが、その次に来るものはあるのだろうか。

 タイ人はこれまでにもたくさんの日本的なモノやコトを取り入れてきた。1960年代は日本的な働き方や仕事の手法がタイに普及した時代だ。1962年のトヨタ自動車の進出を機に、日系メーカーが続々とタイに工場を構え、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字を取った品質管理のための活動)やカイゼンなど、たくさんのマニュアルがタイに浸透した。

 1980年~1997年は車を所有する人が増え、車をはじめとする日本製品が多く利用されるようになった時代だ。メイドインジャパン製品が人気を集め、高品質な信頼のブランドとして確立した。1997年のアジア経済危機から10年間は、日本のアニメやゲーム、音楽が大ブームを巻き起こしている。

 だが、2007年からの10年間は空白の時代と言わざるを得ない。

「日本に関連する、これといったヒット商品はなく、代わって韓国のドラマやファッション、音楽、コスメがタイで存在感を増していきました。それまでは日本製品が大人気でしたが、韓国製品の台頭で状況が一変しましたね。まるでオセロのように市場がひっくり返った印象です(笑)。この空白の時代を経て、今、脚光を浴びているのが日本への旅行や日本食です」

 しかし、LCCが日本とタイを頻繁に往復しているとはいえ、まだ日本への旅費は高く、訪日旅行は誰もが体験できるものではない。日本食も同様だ。タイで日本食を食べると、時には日本以上にコストがかかる。一部、タイ風にローカライズし、価格を抑えた日本料理も存在するが、全般的には日本食は一般的なタイ人にとってはまだ割高だ。

注目は「おまかせ」、19年以降は日本の概念が受け入れられる! かつてのアニメや漫画のように、お金のあるなしに関係なく、タイ人を魅了する「何か」が生まれてくる可能性は果たしてあるのか。この疑問に対する長谷川氏の答えは明快だ。

「2019年以降は、日本の概念がタイに受け入れられるステージだと考えています。例えば、『おまかせ』です。タイ人はそれぞれに好きなメニューを頼むのが一般的でしたが、最近は自分で選ぶのではなく、シェフや職人の『おまかせメニュー』を好むタイ人が増えている。これはかつてなかった現象です。タイの食べログともいえる口コミグルメサイトWongnaiでは、『OMAKASE』というキーワードで店を検索できるようになりました」

3/4ページ

最終更新:9/20(金) 5:00
商業界オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事