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「ポグバ級の才能」を持っていたヌドンベレが味わった16歳での挫折とは?【フランスの逸材ルーツ探訪】

9/20(金) 5:30配信

SOCCER DIGEST Web

フランス代表デビューの舞台は自分を拒絶した町だった

 昨シーズンのリーグ・アンで主役級の活躍を示し、今夏にプレミアリーグへとステップアップの移籍を実現した二コラ・ペペ、タンギ・ヌドンベレ、アラン・サンマクシマンは、どんなバックグラウンドの持ち主なのか。

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 それぞれルーツに迫るこの企画。2回目となる今回は、リヨンからトッテナムへ渡り、「ポグバ級の才能」と称賛されている逸材ヌドンベレに迫る。

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 そのタレントを信じる者と、投げやりな態度や真剣さに欠けるフットボールへの姿勢を非難する者――。長い間、評価は真っ二つに割れていた。

 パリ南郊のセソンヌ県でボールを蹴り始めたタンギ・ヌドンベレは、子どもの頃から天賦の才に恵まれ、家族のしっかりとしたサポートもあって着実に成長。エピネー、次いでリナ=モンレリーというクラブと契約を交わす。プロのフットボーラーを目指し、順風満帆の日々を送っていた。

 最初の挫折は16歳。14歳から所属していたギャンガンに、プロ契約前に見限られたのだ。当時、クラブの下部組織を指導し、現在はフランスU-19代表を率いるリオネル・ルクセルは、きっとこう弁明するだろう。

「彼は朝に弱くて時間どおりに起きられないうえ、しかも太っていた」

 数奇なもので、ヌドンベレが後にフランス代表にデビューした試合の舞台が、自分を拒絶したその町だった。ギャンガンは逃した魚の大きさを痛感したに違いない。

 ただ、あの挫折を味わったからこそ、いまの成長と成功があるのかもしれない。

 ギャンガンを退団したタンギ少年は2014年、ナショナル(3部)のアミアンと契約。リザーブで2年踏ん張ったあと、クラブがリーグ・ドゥに昇格したそのタイミングでトップチーム入りを果たした。2017年夏には移籍期限間際に強豪クラブのリヨンに移籍。20歳だった。

パリSGとの2試合がヌドンベレの評価を一気に押し上げた

 新進気鋭のMFをさらに一つ上の世界へと押し上げたのが、2017-2018シーズン。パルク・デ・プランスを舞台にしたパリSGとの2試合だ。

 一つはリヨンへの移籍がまとまる前のリーグ・アン第1節。アミアンのメンバーとして敵地に乗り込むと、そのリーグ・アンのデビュー戦で圧倒的な存在感を示し、アミアンのクリストフ・ペリシエ監督を唸らせた。

「ボールの奪い方、敵の守備ブロックを破壊するボールの運び方、そのどちらも輝きに満ちていた」

 もう一つはリヨン加入から3週間後に迎えた第6節。同じパリSGとのビッグマッチで王のごとく中盤に君臨すると、66分にはゴールまで約30メートルの距離から放った強烈ミドルでクロスバーを叩き、観衆の度肝を抜いた。

 どちらの試合も0-2のスコアでチームは敗れたとはいえ、ヌドンベレの名前は一気にフランス全土に轟いた。

 プレミアリーグの強豪トッテナムで新たなチャレンジに挑むその才能に、疑いの眼差しを向ける者はもはやいない。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

※『ワールドサッカーダイジェスト9月19日号』より転載

最終更新:9/20(金) 5:30
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