ここから本文です

公取はGAFAの優越的地位の濫用にどう歯止めをかけるのか?

9/20(金) 12:41配信

Wedge

 グーグルやアマゾンなど大手IT企業がデジタル市場を支配しようとしていることへの懸念が強まる中、公正取引委員会の杉本和行委員長は18日、日本記者クラブで「デジタル時代の競争政策」と題して講演した。

 「消費者はデジタル時代のメリットを享受する一方で、デジタル・プラットフォーム企業は独占化、寡占化する傾向がある。公取委としてはデジタル市場関連分野で、競争が制限され消費者の利益が損なわれる行為には、独占禁止法により迅速に対応していく」と述べ、消費者に選択の余地がある公正と自由を担保する競争政策を進める考えを明らかにした。

「競争なくして成長なし」

 「公取委員長に就任して6年半になるが、公取委が進めている競争政策に対して『過当競争をあおるもので、仲良く企業活動をする日本的企業風土を害するものだ』というマイナスイメージの意見を耳にすることがあるが、企業は消費者のニーズに合った財・サービスを幅広く効率的に提供することで利益を上げることができる。そのために、消費者に選択の余地があるような環境を整備するのが我々のミッションだ」と強調した。

 「それを実現するためには企業と消費者はガチンコで向き合う必要がある。経済成長のインセンティブを保持するためには、競争環境の整備が不可欠で、これによりイノベーションが促進される。競争なくして成長なしだ」と指摘した。「そのイノベーションがIoTやAI(人工知能)、ビッグデータなどの周辺で起こっている。こうした分野で競争環境を整備するのが重要で、プラットフォーマー企業に着目しなければならない」と述べた。

巨大な存在に

 デジタルデータが利用される場合には、ネットワーク効果により、特定のプラットフォーマーへの利用者の集中が進みやすくなり「ウィナー・テイクオール(勝利者が全部取ってしまう)になりがちで、同時に市場の支配力が出やすい構造になっていることから、独占、寡占が起きやすい」という。

 検索の分野では、世界市場でグーグルのシェアは18年11月時点で92.4%、SNS市場ではフェースブックが69.3%、米国のeコマース市場ではアマゾンが49.1%を占めている(週刊東洋経済18年12月22日)。

 しかも、グーグル、アップル、フェースブック、アマゾンのいわゆるGAFAと呼ばれるIT大企業は「事業領域を拡大し、単なる検索、SNSだけでなく産業の大きな部分をカバーする巨大な存在になっている」とみている。

 このため欧米でもGAFAに対する監視の目が強まっており、欧州委員会はグーグルに対して制裁金を課し、米国当局は全州でグーグルの企業活動の調査を行うなど積極的な対応をしているという。

1/3ページ

最終更新:9/20(金) 12:41
Wedge

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事