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世界から賞賛!絵本作家・きくちちきのアートな原画展

9/20(金) 14:30配信

webマガジン mi-mollet

 「きくちちき」という作家をご存じでしょうか。
2012年のデビュー作『しろねこくろねこ』が、「ブラスティヴァ世界絵本原画展(BIB)」で「金のりんご賞」を受賞、一躍注目をあびました。
ブラスティヴァ世界絵本原画展は、世界最大規模の絵本原画コンクール。芸術性が高く、実験的な作品が集まることで知られていますが、きくちさんの作品は、まさにその高い芸術性と、ユニークさが特徴です。
美しいアートワークに魅了されるファンも多く、ふだん絵本になじみのない大人にこそ知ってほしい、気鋭の絵本作家なのです。

 

デビュー作『しろねこくろねこ』にはじまり、これまで発表された作品はどれも、自由奔放な絵が画面いっぱいに広がり、生きる喜びと自然への賛美に満ち満ちています。
しかし、その、どこまでものびやかに、心赴くまま描かれたように見える作風の背後には、数知れない試行錯誤があるそう。
 
きくちさんは、ひとつの場面を何十枚、1冊の絵本をつくるために数百枚もの原画を描きます。生命力あふれるのびやかな描線と色使いは、数えきれないほど推敲を重ねた結果の、洗練された自由さなのです。
 

デザイナーから絵本作家へ 1冊の出会いが人生を変える

大学で建築を学んだ後、グラフィックデザインの道へ進んだきくちさん。彼が絵本製作をはじめたのは、骨董市で手に入れたある一冊の本がきっかけだったそうです。

リトグラフの手法を用いたこの絵本に強く惹かれたきくちさんは、自らも「絵本を作りたい」という強い衝動に突き動かされ、手製本で作品を発表しはじめます。きくちさんの絵本は、たちまち編集者の間で話題となり、作家として本格的に活動をはじめることとなりました。
 

ねこといぬ、出会いの喜びを描いた新作

鮮烈なデビュー作となった『しろねこくろねこ』から7年。
きくちさんの作家活動における、ひとつの到達点となる『しろとくろ』が、この秋、上梓されました。
 

繊細な猫・しろの世界は「なんで」という疑問と感嘆にあふれています。
草や花、小さな生きものたち、そして犬のくろとの突然の出会い。
そのすべてに「なんで なんで」と新鮮な驚きを感じ、喜びをあふれさせるしろ。

 そして、夜になって、くろと別れたあとは、
「なんで さみしいの」「なんで ねむれないの」
と、はじめて抱いた感情にとまどいながら、やがて朝をむかえます。

 シンプルな言葉で表現される、心の動き、そして、自由闊達な描線と鮮やかな色彩。
発見の喜び、出会いの喜び、そして、他者を想う喜びを、高らかに歌い上げるようで、ページをめくるたびに瑞々しい感情が胸を満たす1冊です。
 

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最終更新:9/20(金) 14:30
webマガジン mi-mollet

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