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山崎樹範「“風邪薬”を全力で」前島亜美とは6年ぶり共演<Interview後編>

9/20(金) 12:05配信

ザテレビジョン

構成作家・オークラが作・演出を務め、シリーズ第3弾となる「~崩壊シリーズ~『派』」が、10月18日(金)に東京・俳優座劇場で開幕。全国7カ所を巡演する。

【写真を見る】「崩壊シリーズ」初出演となる前島亜美が役衣装を披露

主演・山崎樹範と同シリーズ初出演となる前島亜美へのインタビュー後編では、6年ぶりの共演となる互いの印象、本作の見所などを聞いた。

【前編から続く】

■ 前島亜美「大人になって成長した姿を」

――お二人の共演は?

前島:6年ほど前、ドラマ(「超絶☆絶叫ランド」2013年7~9月、TBSほか)でご一緒させていただいた時にお世話になりました。それ以来です。

山崎:その時は話せなかったですよ。10代の女の子と何を話したらいいのか分からなかったんですよね。

前島:当時は高校1年生か中学3年生くらいでした。

――当時の印象は覚えていますか?

前島:「あぁ! やましげさんだぁ!!」って思っていました。ずっと存じ上げていたので、グループ(SUPER☆GiRLS)でドラマ主演が決まった時に、やましげさんも出演してくださると聞いて、お芝居を勉強させていただこうと思って、陰ながら見ていました。

山崎:あの撮影、大変だったもんね。

前島:大変でした。

山崎:今だったらコンプライアンス的に言えないような環境で、睡眠時間もないような…ね。

前島:そうですね。なので、お芝居の世界は厳しいんだなと、その時に学びました。

山崎:いや、あれは特別だと思うよ(笑)。

前島:えっ、そうなんですか?

山崎:あんなにしんどい現場ないよ(笑)。「かわいそう」と思って見ていたもん。

前島:そうだったんですね(笑)。共演はそれ以来なので、大人になって成長した姿をお見せできるように頑張ります。

――前島さんは演劇のお仕事をしたいという気持ちが強くなりグループを卒業したそうですね。

前島:グループ活動が芸能活動の最初だったんですが、歌って踊るよりも、お芝居が楽しいと感じたことが(卒業の)理由でした。映像よりは、生でお客さまと同じ空間で作るお芝居にとても憧れて、今は少しずつ舞台のお仕事をさせていただいて勉強しているところです。

■ 前島亜美、松島庄汰、安西慎太郎が初出演

――女優として活動してきたことで、山崎さんとの共演は前回とまた違った心境だと思います。

前島:そうですね。女優として活動してきたからこそ、時を経て、もう一度共演させていただくことは、とてもうれしいですし、今回は共演者の方々もそうそうたる先輩方なので、勉強させていただきたいと思っています。

山崎:いやいや、逆なんだよな。申し訳ないけど、頼るのは僕たちなんだよね。

前島:えっ、そうなんですか?

山崎:だらしないんだよね、僕たちは。なので、引っ張っていってもらいたいと思っているからね。

前島:今回初出演の若手のお二人(松島庄汰、安西慎太郎)が心強い方たちなので、私もついていきたいと思っています。

山崎:本当に初出演の3人は心配していなくて、むしろ信用していますからね。前島さんに対しては、グループ当時、センターにいることも大変だったと思いますし、その頃から何かを背負って活動している芯を持った人だと思っていたので、若い時からすごいなと思って見ていました。

舞台も何回か拝見していますけど、やっぱり芯のある女優さんだと感じましたし、そういった意味で安心して体重を預けられると思っています。

――初出演の方もいらっしゃる中で、前作から空気感や変化などはありますか?

山崎:第1弾から一緒のメンバーもいますけど、やっぱり新しい方が入ってきてくださるってことは大きいですよね。どうしても知っているメンバーだけですと楽なのでなれ合ってしまう部分も出てきてしまうので、新たに入ってきてくださる3人がいることで、我々も緊張感を持てます。

今作の稽古が始まる前、松島君の舞台を拝見させていただいたら、とてもいいお芝居をされていましたし、終演後にお話ししたら、一言目で「この子は大丈夫。しっかりしている」と感じるほどの役者さんだったので、逆に怒られるんじゃないか、っていうね。「第1弾、第2弾で何をしていたんですか? 終わったらすぐに飲みに行くという話しか稽古場でしていませんけど、大丈夫なんですか」って(笑)。だいたい稽古の途中から(店を探すために)ネットを見ていますからね。

前島:ふふふ(笑)。

■ 山崎樹範「愚かな人たちを見て笑ってほしい」

――このシリーズは芝居の中で芝居をするという難しい設定です。気を付けている部分はありますか?

山崎:劇中劇は劇中劇なんですけど、この作品の設定の上でとてもいいのが、“史上最低の素人劇団”ということなんです。ありがちなんですけど、劇中劇をやると“わざと下手にやる”ということが多いんですけど、あれって見ていて寒々しいな…って。なんで下手に演じるんだろう? 一生懸命やれば良いのに、違った顔を劇中劇と違うところでやればいいのにと思っていたんです。

ただ、この人たちはどちらも一生懸命なんですよ。だから、最終的に劇中劇も劇(そのもの)も、役としてのキャラクターも全部、一緒でいいんですよね。なので、最初はそういうロジックがあるんですけど、それがだんだん見ていて分からなくなるという。役を見ているのか、本人を見ているのか、それとも個人を見ているのか、分からなくなるというのが一番いいと思うんです。

この作品は、放っておいてもそうなる仕組みになっているので、この舞台は汗だくになって、一生懸命やるしかないんですよね。なので、気を付けなくても大丈夫だと思っています。

――それでは、今作でここを見てほしいというところを教えてください。

山崎:見どころは本当に難しいんです。いかんせん内容がないので(笑)。ストーリーなんて正直あってないようなものですから。どの部分が見どころというよりは、全体を通して必死に頑張っている愚かな人たちを見て笑ってほしいですね。愚か者って見ていたら楽しいじゃないですか。

僕がこの芝居でお客さんに何かメッセージを伝えるとするならば、「あなたも大変かもしれないけど、下には下がいるんですから大丈夫ですよ」ということです。勇気や元気を与えようなんていう、おこがましいことは思っていないんですけど、この作品を見ている90分間は日常を忘れていただけたらな、と思っています。

――最後に読者の方へメッセージをお願いします。

前島:私自身、本当に楽しみにしています。人気シリーズなので、続編をお待ちになっていた方もたくさんいらっしゃると思いますし、全国各地で上演できるということなので、一人でも多くの方に来ていただけたらと思います。

シリーズファンの皆さまにも、初見の皆さまにも受け入れていただけるように、一登場人物として頑張りたいと思っていますので、よろしくお願いします。

山崎:僕は常々、こういったエンターテインメントは“風邪薬”でしかないと思っていて、誰かの人生を変えたり、悩みを根本的に解決したりとかはできるわけがないんです。ただ、来ていただいた時間だけは、その症状を和らげてあげることができる“風邪薬”だと思っています。

なので、その時間だけでも普段のことを忘れて、ただただ何も考えずにお腹から笑っていただける作品を全力で演じていきますので、劇場に来ていただきたいと思っております。

■ “崩壊シリーズ”とは

2016年4月~5月に第1弾となる「九条丸家の殺人事件」を初上演。毎公演、物語と共にステージセット、出演者が激しく崩壊していくという奇想天外な演出に、開幕と同時に口コミで話題となった衝撃の喜劇。

2017年4月~5月には、作品内で主演・山崎が座長を務める劇団「荻窪遊々演劇社」が新たな演目を上演するというオリジナル続編「リメンバーミー」を上演した。

そして、2019年10月~11月にあの「荻窪遊々演劇社」が帰ってくる。待望の“崩壊シリーズ”最新作「派」でも、観客は再びリアルタイムで巻き起こる“崩壊”の悲劇(喜劇?)を目撃することになる。

(ザテレビジョン)

最終更新:9/20(金) 12:05
ザテレビジョン

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