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巨人V奪回の陰のMVPは“いぶし銀”の働きを見せた亀井善行

9/21(土) 20:52配信

週刊ベースボールONLINE

阿部に続く生え抜きの年長者

 失礼な言い方にはなってしまうが、これほどまでの活躍を予想した人はいただろうか。15年目、亀井善行である。

巨人・増田大輝内野手 夢に描いてきたプレー/これぞプロの技!

「使ってもらっているので、結果で応えたい。それだけですよ」

 たわいもない雑談には気さくに応じるが、自身の話題では多くを語ろうとはしない。職人気質を持った選手だ。

 開幕一軍入りを果たし、好調を維持すると、5月26日の広島戦(東京ドーム)からは一番に座った。開幕時は吉川尚輝を起用したが、腰痛により、長期の離脱。重信慎之介や陽岱鋼らを起用しながら模索する中で、ベテランに順番はまわってきた。

「打順は関係ないです」

 相変わらず、素っ気ない返答だった。

 3位に入った交流戦。5カード連続勝ち越しとなった15試合中、13試合でリードオフマンを担った。7月も打った。月間打率は規定打席到達者の中でダントツの.404(2位は中日・阿部寿樹の.367)。下旬に入り、原監督は「五番が機能していないよね」と打線のつなぎを危惧した。

 すると7月23日のヤクルト戦(京セラドーム)からは、五番打者としても白羽の矢が立った。7月に37歳になったベテランの信頼度は高い。100試合以上の試合出場が2年続いたことはなかったが、18、19年と規定打席に到達。出塁率も同じく3年連続3割超えと円熟期を迎えている。

 逆境も力に変えた。昨年オフ、同じ左の外野手である丸が加わった。亀井が置かれる立場は厳しくなるはずだったが、契約更改時に「毎年毎年、補強はあるもの。やるべきことは変わらない」と冷静に受け止めた。言葉どおり、大事にしてきたルーティン。試合開始2時間前には球場に入り、試合後もストレッチやマッサージなど日々のケアをこなす。「特別なことはしてないです」と環境を変えないためにも、日々の繰り返しに徹している。

 阿部に続く生え抜きの年長者。甘いマスクに女性ファンも多いが、若手の台頭にも負けない背中に共感するオールドファンも多い。スタメンだけでなく代打出場でも球場の空気をガラリと一変させることも可能な選手だ。経験値も豊富で、短期決戦でもいぶし銀の貴重な働きが期待される。

写真=BBM

週刊ベースボール

最終更新:9/21(土) 21:59
週刊ベースボールONLINE

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